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'70年代から現在に至るまでニューヨークを舞台に活躍し、ヒップホップ黎明期からこの街の貴重な瞬間をキャプチャーし続けてきたドキュメンタリー・フォトグラファー『DAVID SCHMIDLAPP』。

SOHOのコミュニティーペーパー「SOHO WEEKLY NEWS」のフォトグラファーとしてキャリアを歩み始めた彼は、スライドショーを用いて写真と音楽の融合を図る斬新な展示方法で話題を集める。VJの先駆けとも言うべきこの表現方法は多くの人からの支持を集め、遂にはNEW　WAVEの大御所TOM TOM CLUBとDEBBY HARRYのツアーVJとして活躍の場を広げることとなる。またCLUB 57、MUDD CLUB、THE PYRAMID DANCETERIAなど、当時の最重要クラブにてパフォーマンスを披露するなど、写真の表現に新たな可能性を導き出す。

'80年代に入ると、KEITH HERRINGやBASQUIETのアートが高い評価を受ける中、彼はよりストリートに根ざしたまだ注目の浅いグラフィティーにアートの可能性を見出し、'84年に世界初のグラフィティー専門誌「IGTIMES MAGAZINE」を創刊。写真家としてだけでなく編集者、執筆者、フィルムメーカー、パフォーマーといった様々な顔を合わせ持つ、ニューヨークが誇る偉大なファインアーティストである。

そんな『DAVID SCHMIDLAPP』の作品展が、8月5日よりCALM & PUNK GALLERY で開催される。同じニューヨーク、そしてヒップホップというキーワードで繋がったウエアブランド『EXPANSION』の展示会と同時開催で行われるこの作品展では、写真とウエアという表現の手法こそ違うものの共に"ヒップホップとは？ "そして"ヒップホップが生まれた街ニューヨークとは？ "を改めて示してくれる貴重なエキシビジョンとなることだろう。

Text:Daisuke Noda