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69歳を迎えた今も、現役で写真に挑み続けている写真家・荒木経惟。12月に発行する最新写真集「遺作 空 2」の出版記念イベントとして、タカ・イシイギャラリーにて今年2回目となる同タイトルの個展を開催する。

今年の1月2日から白黒のキャンバスに向かった荒木は、「書」「ペイント」「コラージュ」などの手法を用いて、1 日の"コト"や"死を想った時"の気持ちを日記の様に描いてきた。

荒木は語る。「なんで『空2』かって。"に"や"ニ"じゃダメなんだ。"2"じゃないと。昔から言ってるけど、写真というのは現実や人生の模倣、現実の贋作であって、創作じゃないんだよ。だから2番目のコトなんだよね。全部、0(霊)感でやってるんだけどさ。空に何かを描いて『もうひとつの私の空』を創るっていう気分もあった ... 死のことを思うと生のことも思うようになるね。どっちかが重くなると、もう片方も重くなる。死の予感が来ると生の欲望が出てくるんだよ、生欲が。この本は俺の『遺作』だけど、もしかしたら、ここで終わりじゃなくて、ここから生が始 まるのかもしれない。虹の橋を渡る俺 あ、落ちた コロコロコロ」

本写真集のために膨大な数の作品を手掛け、さらに個展のため制作を重ねた荒木。そして遂には、写真集には収められていない新作約 150 点を完成させた。展覧会では作品集のほかに、アラキネマの上映も予定されている。

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