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21歳の奥山由之の写真集「Girl」が11月30日に発売される。人が生活の中で得た色や音、匂い、温度。安らぎ、乾き、悲しみ、揺らぎ。人と景色。光と陰。そのような情報を無意識のうちに人は、必要か不要か取捨選択している。夢という整理の過程を経て。「Girl」はそんなあやふやで、儚い記憶のイメージと感情を紡いだ写真集といえる。

写真集の出版を記念して、11月27日より東京・渋谷のギャラリーRaum1Fにて個展「Girl」も開催される。一足先に写真展会場で写真集「Girl」も販売する。

現役の学生だから作品に時間をかけられるという。しかし「写真新世紀」の優秀賞を受賞し、活躍の場は広告や雑誌、CDジャケットと多岐にわたり、アーティストの支持も獲得している。その活躍に目が離せない。

新たなニュースとしては、ANREALAGEとの仕事だ。12月7日に「A REAL UN REAL AGE」という出版物もリリースする。ANREALAGEというブランドの人間の体にとらわれない独創的な洋服作り、神髄を浮き彫りにする写真集だ。A REAL(日常)とUN REAL(非日常)、AGE(時代)の造語だというブランド名は奥山由之と共鳴するものがあったことが想像できる。出版を記念する展覧会も12月7日からパルコミュージアムで開催される。

二つの出版物と展覧会。それぞれの特有の表情と共通する魅力を見つけに手に取りたい写真集と訪れたい展覧会であることは、間違いなさそうだ。

text: Aika Kawada