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DIESEL ATY GALLERYでは、2016年5月27日(金)〜8月12日(金)の期間中、L.A.を拠点に世界中で活躍するペインター、クレオン・ピーターソンの日本初個展"into the Sun"を開催。巨大作品を含む10作品以上の新作ペインティングを展示しながら、彼の関連書籍も販売する。

クレオン・ピーターソンが描く不安に満ちた世界では、暴力があるがままに存在。彼の作品の反ユートピアなシーンは、哲学者トマス・ホッブズが人間の自然状態を定義するところの「万人の万人に対する闘争」を想起させ、「孤独で、貧しく、悪意があり、野蛮で、無愛想」。異常であることが普通であり、行き場をなくした者は、破壊行為、セックス、宗教、ドラッグにうつろな喜びや意義を感じながら、この邪悪な世界を一人で旅する。

本展"Into the Sun"では、人間が争いと無秩序によって引き裂かれる世界、人間の価値が破壊され、闘争と報復のイデオロギーが支配する世界を探求。幻影と理想を押し付け合う、文化や宗教の対立。相手に対しての慈悲や理解といったユートピア的観念は、異分子やよそ者扱いという認識に取って代わられ、人の命は戦争兵器によって支配され、無価値と化す。世界をあるがままの純粋な姿にしたいという強い欲求が、これら作品の中心にある。

text: yk