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現在、南青山の日用品店「東青山」にて、プジョー社のG1を中心としたコーヒーミルの展覧会が開催中だ。骨董商の猿山修が数年かけて世界中から集めた20台のG1、そしてG1と同時代にプジョーで作られていた別モデル、合わせて約40台が展示・販売されている。



G1は、1950年にプジョー設立100周年を記念して、短期間だけ製造・販売され、現在もコレクターに人気のあるモデルだ。独自の二重螺旋構造を持つ臼により豆が良い具合に挽けるのはもちろん、分解清掃ができるのでメンテナンスや修理もしやすく、長く使うことのできる逸品として知られている。



なお、今では自動車メーカーとして知られるプジョーは、元々粉挽き業を営んできたプジョー家が19世紀に製鋼業に転向、その技術を元に自転車や自動車などを手がけたという経緯を持つ。豆を「挽く」ための「金属製の道具」であるコーヒーミルは、プジョーの歴史を体現するアイテムでもあるのだ。



半世紀以上に渡って暮らしの中で愛されてきた道具を通し、手間ひまをかけてコーヒーを淹れる贅沢な時間に思いを馳せることのできる魅力的な展覧会だ。

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