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かつては「ロレックス（ROLEX）」社に在籍していた気鋭のウォッチデザイナー「ヨルグ・イゼック（JORG HYSEK）」率いるブランド「エイチ ディー スリー（HD3）」の近未来ウォッチ「SLYDE (スライド)」。昨年のバーゼルでの発表がセンセーショナルな話題となり、先日ついに日本への上陸を果たした。

そのスペックはまさに革新的だといえる。仮に機械式時計であれば、数千万円に相当する複雑な時計機構がバーチャル動画で表示でき、さらに有料のダウンロードによって、究極の機構と呼ぶに相応しい「トゥールビヨン（Tourbillon）」の画像も楽しむことができる。時計のフォルムは、手首に巻きやすくラウンドしているため、スクリーンタッチにも最適で、まさにスマートフォン感覚で使用できるプロダクトである。

デジタルウォッチとして価格も破格だが、もはや可能性やスケール感そのものがラグジュアリーだといえる。時計業界の進展に一石を投じる、革命的なウォッチが登場した。

text: Tsuneyuki Tokano