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伊藤弘率いるデザインスタジオgroovisionsは、1994年の誕生以来不変だったchappieをフルリニューアルする。そのお披露目を兼ねた展覧会「groovisions Lesson 2012」が、銀座のポーラミュージアムで7月21日より開催される。

人型のグラフィックデザイン/システムであるchappieは、あらゆるものを身に纏いながら、キャラクター商品、そして多様なマス広告キャンペーンを通じ、増殖し流通し続けてきた。髪型、服装、そして性別さえも自在に変えながらも、そのフラットで匿名的な個性が常に際立つのは、顔のパーツ、体といった造形＝フォルムの強度による。

展覧会ではこの「新しいchappie」のお披露目と同時に、いままで公開されてこなかったグラフィックシステムが一望できる。誕生以来、インターネット時代の幕開けによる情報とイメージの爆発的流通、モジュール化や複製、匿名性といった潮流の常に少し先を、自ら体現して提示してきたかのようなキャラクター表現を今一度振り返り、グラフィックデザインのシステムとして学ぶ。これは、またとない機会と言えるだろう。

text: Akihiro Hayashi