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ブラック＆ブルーは感度の高いセレクトショップで今話題のドメスティックブランドである。デザイナーは、イッセイ ミヤケ、ズッカ、コム デ ギャルソンなどで、パタンナーを経験したのち、フリーランスとして活躍、2010S/Sにブランドを設立した。

コレクションは「シンプルかつベーシック、それでいて新しい」という現代のワードローブに見合う、確かなコンセプトに基づき構成されている。そのエレメンツとして具体的に挙げられるのが、古着のニュアンスであり、クラシカルなディテールであり、モダンなカッティングなのである。

今季のテーマは「Englishman in Paris」。イギリス的なテイストでまとめながら、デザイナーの主観が所々に反映されている。写真左のウールのジャケットは、スクールジャケットを着やすくリファインした印象が強く、同素材の7分丈のパンツも用意されている。一方のチェックのシャツは、生地をランダムに張り付け、襟にはラメ入りのツイードを使用している。縫製はあえてドレスシャツの手法を取り入れ、カジュアルすぎない加減でまとめている。

ありそうでかなったブラック&ブルーの世界観は、さりげない装いのなかに強い主張が秘められている。

Text:Tsuneyuki Tokano
Photo:Masaki Sato