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「トッド スナイダー（TODD SNYDER）」は、2011A/WのNYコレクションでデビューを飾った話題のファッションデザイナーである。そのキャリアは輝かしく、テーラーで服づくりの基礎を学び、「ラルフ ローレン（Ralph Lauren）」で研鑽を積んだのち、「ジェイクルー（J.Crew）」でメンズヘッドデザイナーに就任。リカーストアの立ち上げや他社とのコラボレ―ションなど、数々の革新と話題を作り上げた。

ファーストコレクションは、ブリティシュのテーラリングを基盤に、男性のワードローブにふさわしい様々なアイテムが並んでいる。そのどれもが、クラシックなディテールを用いながらも、決して古びた印象はなくモダンにまとまっている。

こちらの2点もその傾向を端的に表している。ブラウンのレザージャケットは、スタイル・テイストともに、ヴィンテージを意識しているが、あくまでも柔らかく軽やかに仕上げている。カーディガンも同様に、ショールカラーなどを用いつつも、細部の調整やシルエットによって、スマートなバランスを打ち出している。

優れたブランディングと確かな生産背景によって生まれるトッド・スナイダーのコレクションは、時代のニーズを満たし、スマートさを兼ね備えたリアルクローズを提案している。

photo:Masaki Sato
text:Tsuneyuki Tokano