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ロベルト・ラ・ロッシュは、1980年代に一世を風靡したオーストリア・ウィーンのアイウェアブランドであり、デザイナーである。彼は、数々の画期的な試みを成功に導き、アイウェアをファッションアイテムとして認知させ、後続のブランドに多大な影響を与えた業界の功績を持ち、一部の作品はウィーンやロンドンの美術館に展示されている。また映画でも数多く使用され、『恋人達の予感（When Harry met Sally）』で主演のメグ・ライアンが着用したモデルは、アメリカを中心に爆発的なヒットを記録。最盛期には年間約26万本のアイウェアを出荷していたが、1999年にブランドの権利を売り渡すことに。

それから時を経た、2013年。ロベルト・ラ・ロッシュ自身が所有していた貴重なデッドストックのコレクションの流通がヨーロッパの一部の店舗ではじまり、好評を得ているという。2014年、アジア圏では初となる販売が、渋谷のグローブスペックスで開始したと言う朗報が届いた。どれも当時の空気感を匂わせるひとクセあるスタイルであることには違いないが、じっくりと吟味して、自分だけの一本を選んでみたい。

text:Tsuneyuki Tokano
photo:Masaki Sato