15 8/05 UPDATE
SAINT LAURENTがクチュールキャンペーン「ル・ドゥ・ユニヴェルシテ」を発表。キャンペーンビジュアルは、クリエイティブディレクターのエディ・スリマン自らが撮影した。
エディ・スリマンは3年がかりでクチュールサロンを復活させた。18世紀フランスを参照したデザインで、1658年にルイ14世の建築監督によって設計された建物を改装。さらにアールデコ、モダニズムの調度品や現代の絵画を織り交ぜるなど、新旧が調和した空間となっている。
サロンの上階にあるクチュールのアトリエは、ドレスメーキングの「ラトリエ・フル」とテーラリングの「ラトリエ・タイヨール」からなる。ここでは映画俳優やミュージシャンから依頼を受けた衣装製作も行われるが、クチュールピースに「Yves Saint Laurent」のプライベートアトリエラベルをつけるかどうかはエディ・スリマンが決める。
今回公開されたビジュアルは、すべてこのクチュールサロンと庭園で撮影された。エディ・スリマンらしいシャープなモノクロの写真で、歴史ある装飾的な建築とモダンで直線的な調度品との対比や、ブランドの伝説的なアイコンであるスモーキングジャケットに対して彼が与えた現代的なシルエットが際立つ。メゾンの伝統とエディ・スリマンの美意識を凝縮したキャンペーンビジュアルとなっている。
photo: Hedi Slimane
text: Ryu Nakaoka