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ユーザーが世界的に活躍するアーティストの作品をTシャツの好きな場所に配置し、全面プリントでオリジナルTシャツをデザインできるECプラットフォーム「Disco Curly Fries(ディスコカーリーフライズ)」がローンチされた。
NYのクリエイティブプラットフォームto.beと、オリジナルTシャツ制作サービスを提供する日本企業spice lifeとを、インタラクティブディレクターの江原理恵が結びつけて実現したこのプロジェクト。「Tシャツをキャンバスとしたアート展」というコンセプトのもと、アーティストから提供された作品を、Tシャツの上で自由にレイアウトできる「素材」としてユーザーに託している。ユーザーは独自に開発されたインタラクティブなシステムによって、3Dのモデルが着用している無地のTシャツに「素材」を吹き付けるようにしてデザインしていくのだが、その際、モデルを様々な角度から俯瞰して見ることが可能だ。さらに今後、カスタムしたTシャツを着たモデルがダンスパフォーマンスするGIFアニメーションをSNS上で共有できるサービスを実装予定。
4ヶ月ごとにアーティストが入れ替わる本プロジェクトの初回参加アーティストは、ファッションデザイナーの山縣良和、システムアーティストの安斎利洋、イラストレーターの関根正悟、メディアアーティストのTerrel Davis、2DアニメーターのFaye Kahn、アートプロジェクトのThe Famous Microbial Memorial。また、3Dモデルとして、アメリカを代表するロックスターのブルース・スプリングスティーンと15歳のファッショニスタ・MAPPYが登場している。
参加アーティストの一人である山縣良和は、このプロジェクトにファッションデザインの新たな可能性を感じると話す。「誰もが簡単にファッションデザインができる画期的なプラットフォームだと思います。自分の作品をユーザーが自由に使えるということは、作家自身にとっても気づきや発見があるはずなので楽しみです。コピーライトに対する考え方も革新的。また、画面上での3Dのデザインが、専門知識なしに手軽にできるというところも面白いですね。この技術が発展していけば、Tシャツだけじゃなく様々なアイテムがデザインできるようになる予感がしますし、これからのファッションデザインに一石を投じていると思います」とコメントを寄せている。
text: Ryu Nakaoka