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20 Anos de Luta: do Vale-Tudo ao MMA

ブラジリアンファイター20年の戦いの歴史を振り返る長尾 迪の写真展

12 10/17 UP

photo & text: Susumu Nagao

日本の格闘技界を代表する写真家、長尾 迪の写真展
「20 Anos de Luta: do Vale-Tudo ao MMA(バーリートゥードからMMAへ、20年の戦いの歴史)」が、
10月11日よりブラジルでスタートした。ブラジルで始まった総合格闘技の総称である
「バーリートゥード」から現在の「MMA」にフォーカス。
約270点の写真で、ブラジリアンファイターの20年の戦いの歴史を振り返る本展をレポートする。

 

 

日本では聞き馴染みのない「バーリートゥード」とは、ブラジルで始まった総合格闘技の総称で、当時は素手で殴りあう凶暴性の高い戦いだった。20年以上の時を経て、UFCに代表されるMMA(mixed martial arts)と呼ばれるようになり、ルールも整備。競技性が高まった。米国ではボクシング以上に人気が高く、いまやファイテイングスポーツを代表するまでに成長した。この写真展ではUFCのオフィシャルも務めた長尾氏の写真を中心に、リオで活躍するマルセロ・アロンソ氏の写真とコラボ。270点の写真で、ブラジリアンファイターの20年を振り返る内容になっている。日本でも有名なヒクソン・グレーシーやホイス・グレーシー、PRIDEで大活躍したヴァンダレイ・シウバ、ノゲーラ、UFCで絶対王者と呼ばれるアンデウソン・シウバやLYOTO、他多数。昔のファンからいまのファンまでが楽しめる構成になっている。
11日のオープニングレセプションには、ファブリシオ・ヴェウドゥムやジョゼ・アルドなどのUFCファイターをはじめ、現役の選手が多数参加。ヴァリッジ・イズマイウやウゴ・デュアルチなど、往年の名選手も来場し、会場を沸かせた。また、初日の3日間で来場者が1000人を超えるなど、ブラジルでも注目の写真展だ。
 
「私は仕事の都合で、残念ながらリオには行けませんでした。11日のオープニングは関係者やお客さんも沢山来てくれたようで、本当に有難いことです。実は今年の5月にLAに招待されて、格闘技の個展を開いたばかり。アメリカのファンの反応も良かったので、ブラジルもイケるかな? と、思ったのですが、予想以上の反響です。早くも来年の1月にはサン・パウロで写真展をやりたいと、いう話も頂きました。サン・パウロには是非行こうと思います。ただ、私個人としては海外ではなく、日本で格闘技の写真展をやりたいですね。理想としては写真展だけでなく、ファンを巻き込んでのイベントのようなものをやってみたい。いまの日本の格闘技界は元気がありませんが、2月に行われたUFCは、さいたまアリーナが超満員でした。あれを見る限り、日本の格闘技界にはまだまだ底力はあるし、ファンの潜在能力も高いと考えます。日本での写真展は、来年には実現させるので、もう少しお待ちください」

 

20 Anos de Luta: do Vale-Tudo ao MMA

会場:リオ・スール・ショッピング・センター
会期:10月10日〜10月23日
http://www.riosul.com.br/