エディ・スリマンが戻ってきた。
ディオール オムをもってメンズ・ファッションに革命を起こした彼は、
2007年の1月30日のショーを最後にファッションの第一線から潔く退き、
以降写真とエキシビジョンに専念していた。およそ1年半の沈黙を破るべく届けられたのは写真集「ROCK DIARY」。
そして4年ぶりの来日である。光栄にも東京で会って是非話したいと連絡があった。
実にその最後のショーのバックステ−ジ以来の再会。東京の真夏の太陽の下、
チェックのウェスタン・シャツにレザーのライダースといったスタイルで目の前に現れたエディの表情はすがすがしく明るかった。
いかにも涼しげな表情で、そして時には額にしわを集めながらじっくり語ってくれた。
厳格な美意識が突き動かすエディ・スリマンの向かう新たな興味と新たなクリエイティヴの方向。