11 12/07 UPDATE
TOKYO CULTUART by BEAMSから季刊で発行される新感覚文芸カルチャー誌「In The City(インザシティ)」。創刊1周年となる第4集・冬号が、アニバーサリー・イシュー特大号としてページボリュームもアップして発売開始された。
巻頭特集は、写真集「未来ちゃん」でお馴染みの写真家「川島小鳥」インタビュー。「大人になりたくなかった僕」の写真との出会い、一人の少女を4年間撮りためたデビュー写真集「BABY BABY」から、被写体への対峙の仕方を変えた写真集「未来ちゃん」の撮影エピソードなど、気鋭の写真家が語る希有なる写真術。毎号変わる共通テーマをもとに豪華執筆陣が書き下ろす短編小説は、創刊1周年を迎える気分にも相応しい「フェイバリット・シャツ」がテーマ。レギュラー執筆となっている片岡義男と川﨑大助に加え、今号では阿部和重と堀江敏幸がそれぞれ短編作品を寄稿。そしてこちらも毎号見逃せないのが、NY在住の大原ケイが送るブルックリンの文芸レポートと、青野賢一、山口淳、中原昌也、川﨑大助という個性豊かなレギュラー執筆陣による連載エッセイ。さらに今号からは、小西康陽、駒沢敏器それぞれによる新連載もスタート、という充実ぶり。
「ニューヨーカー」の表紙も手がけるコミック作家、エイドリアン・トミネによる今号の表紙は、「洗濯中のシャツ目線」で描いた街角のコインランドリーの風景という、これまたウィットに富んだ仕上がり。「書を街へ連れ出そう」のコンセプトのもとペーパーバックサイズに収まった文芸の数々はどこから読んでも小気味良く、心地の良い読後感を伴いながら街のリズムと呼応する。
text:honeyee.com
In The City
Vol.4 winter Issue 'Favorite Shirt'
発行: 株式会社ビームス
1,050円[税込]