honeyee.com｜Web Magazine「ハニカム」

巨匠ヴェルナー・ヘルツォーク監督による映画『世界最古の洞窟壁画3D 忘れられた夢の記憶』が3/3（土）より日本公開となる。本作は1994年南仏で発見され、有名なアルタミラやラスコーの洞窟よりはるかに古い3万2千年前の世界最古の洞窟壁画であるショーヴェ洞窟内の撮影をフランス政府が初めて特別許可し3Dで撮影された貴重な3Dドキュメンタリー映画。

完成後、2010年のトロント国際映画祭でワールドプレミア上映され注目を浴び、特別招待された翌11年のベルリン国際映画祭では、ヴィム・ヴェンダース監督作品『PINAピナ3D 踊りつづけるいのち』とのアート3D対決を繰り広げ大きな話題を呼んだ。アメリカでの公開ではインディペンデント配給ドキュメンタリー映画2011年興収第1位の大ヒット、ニューヨーク映画批評家協会賞最優秀ドキュメンタリー作品賞を受賞するなど、興行、作品評価ともども世界中で大成功を収めている。

監督のヴェルナー・ヘルツォークは『生の証明』でベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞し、ニュー・ジャーマン・シネマの旗手として世界に存在を知らしめた。近年は『グリズリーマン』でニューヨークや全米映画批評家協会の最優秀ドキュメンタリー作品賞を受賞し、"Encounters at the End of the World"でアカデミー賞ドキュメンタリー作品賞候補になるなど、フィクション、ノンフィクションの境界を超える世界の巨匠として活躍を続けている。本作でも、3万2千年前に見事な洞窟壁画を描いた無名のアーティストたちへ思いを馳せ、その描く心のありようにまで迫り、現代最先端の映像テクニックを駆使して、現代文化と今では理解しえない太古の文化の出会いをヴィヴィッドに浮かび上がらせている。

そしていよいよ、この3万年前の絵画の驚くべき美しさと現代技術が共鳴し実現した、時空を超える夢とロマンのワンダーランドが3月3日（土）より日本公開となる。公開は3週間限定の春休みロードショーとなっているので、早めのチェックがオススメ。そしてこの日本公開に先駆け、写真家の石川直樹、港千尋によるトークショー付き試写会の開催も急遽決定した。この試写会に、ハニカム読者5組10名様を特別ご招待。応募は先着順となるので、右記詳細を参照し早めのご応募を。

text: Akihiro Hayashi