honeyee.com｜Web Magazine「ハニカム」

独特のオフ・ビート感覚で世界を魅了する巨匠ジム・ジャームッシュがおくる最新作『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』。ジム・ジャームッシュが7年間温めていた吸血鬼のラヴ・ストーリーがついに公開する。『ストレンジャー・ザン・パラダイス』『コーヒー&シガレッツ』『ブロークン・フラワーズ』ほかで貫き続けた、インデ ィーズ映画ならではの味わい深い作風は本作でも健在。本年度カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、絶賛を博した。

吸血鬼のアダム(トム・ヒドルストン)はアン ダーグラウンドシーンで活躍しているミュージシャン。不死身で何世紀も生きて来た為に、ギターをはじめ弦楽器なら何でも自在に弾きこなす。しかしここ近年の自己破滅的な人間たちの振る舞いにアダムは 抑鬱を抱えていた。そんなとき恋人イヴ(ティルダ・スウィントン)がデトロイトに住む彼の元を訪れる。彼女も同じく吸血鬼で 2 人は何世紀も愛し合い、生き続けてきた。久々の再会もつかの間、イヴの破天荒な妹エヴァ(ミア・ワ シコウスカ)が突然2人の前に姿を現し、3人の運命は、ゆっくりと変わり始め...。

ストーリーはもちろん、楽しむべきは吸血鬼たちのアイロニー溢れる台詞やたたずまい。ミュージシャンならではのグランジ スピリット溢れるファッション、何世紀もの歴史を刻んだアパートの内装は圧巻。監督のマニアックなこだわりが随所に散りばめられた世界観に、観るものはすっかり引き込まれてしまうこと必至だ。

ハニカムでは、本作の公開を記念して、読者5組10名様を特別試写会にご招待。一足先に、ジャームッシュの最新作を観られるこの機会、どしどしご応募ください。

text: Aika Kawada