10 1/07 UPDATE
自身を「ポストYouTube時代のポップマエストロ」、「全天候型ポップユニット」と称し、前衛的なポップミュージックを世に送り出す相対性理論と、カッティング・エッジィな電子音楽の制作から一転、昨年9月に初のピアノソロアルバムをリリースした渋谷慶一郎。昨年6月にLIQUIDROOMで行われたイベント『相対性理論 presents 解析 Ⅰ』における初共演以来、全く異なるスタイルながらも、急接近していた両者。その相対性理論と渋谷慶一郎が、坂本龍一主宰のcommmons、渋谷慶一郎主宰のATAK、相対性理論が所属するみらいレコーズの3レーベルによる共同プロジェクトとして、コラボレーション作品『アワーミュージック』をリリースした。
本作は、渋谷慶一郎が亡き妻を思い制作したピアノソロアルバム『ATAK015 for maria』の収録曲『our music』、『sky riders』、『BLUE』に、やくしまるえつこのボーカルや相対性理論のバンドサウンドを加えたバージョンを収録。中でも、渋谷慶一郎のエモーションが直に伝わるピアノと、やくしまるえつこのやわらかなボーカルが融和した『our music』、『sky riders』のピアノ&ボーカルバージョンは必聴。また、相対性理論の作詞を手掛けるティカ・αによる、断片的で抽象的でありながらも、曲の世界観を聴く者の意識に強烈に焼き付ける歌詞も魅力的である。
渋谷慶一郎のピアノ、相対性理論のバンドサウンド、やくしまるえつこのボーカルが複雑に重なり合う厚みのある曲が、聴く者の意識をダイレクトに刺激する、エモーショナルな作品に仕上げられている。
Text:honeyee.com
相対性理論 + 渋谷慶一郎『アワーミュージック』(CD)
1,800円[税込]
レーベル: commmons
発売中
commons
http://www.commmons.com/index.html
ATAK
http://atak.jp/
みらいレコーズ
http://mirairecords.com/