honeyee.com｜Web Magazine「ハニカム」

1970年に渡辺貞夫クインテットのピアニストとしてデビュー以降、いわずと知れた大名曲"Watarase"の他、日本のジャズ界においてレジェンド級の功績を残してきた板橋文夫。近年もその活動の勢いはとどまることを知らず、ジャズ界のみならず、ジャイルス・ピーターソンをはじめ国内外のクラブ・シーンからも熱烈な支持を受けている。

特に、ジャズ～テクノ/ハウスまでクロスオーバーに手がけるプロデューサー、高橋クニユキとの共作、"First Experience"や"Once Again"はクラブ・ヒットを記録。世界中の名だたるDJによってプレイされ、世代・ジャンルを問わずあらゆるシーンに板橋文夫の名前を知らしめることとなった。

奏でる旋律は美しく流麗、しかしその演奏法は実にダイナミック。アルバム用にミックスされた音源もさることながら、まるで打楽器を扱う様に鍵盤を叩くエモーショナルなライブは、まぎれもなく板橋文夫の最たる魅力の一つである。

今作「PLAYS～わたらせ・アット・渡良瀬」は、前述の代表曲"Watarase"の舞台である栃木県足利市、渡良瀬川流域で行われたライブでの演奏をフルに収録したライブ・アルバム。野外、川沿いというロケーションでの自然のSEと共に、氏の神懸かった演奏を味わうことができる。

なお、映像でその演奏を収めたDVD「LIFE & LIVE～watarase DVD」も同時リリース。日本が世界に誇るジャズ・ピアニストの魂が込もった演奏を体感してほしい。

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