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クイーン・オブ・パンク、またゴッドマザー・オブ・パンクと称される、ニューヨーク・パンク・シーンの生ける伝説、PATTI SMITH。1975年に発表したデビュー・アルバム「HORSES」は現在も音楽史に輝く名盤として多くの人々から愛され続けており、中でもVAN MORRISONの楽曲を独自にカバーした「GLORIA」は、史上最も優れたパンククラシックの一つと評されている。
また彼女の才能はミュージシャンとしての枠にとどまらず、詩人、活動家、作家、画家、など様々な顔を持ち、あらゆる方面からの表現活動でシーンに多大な影響を与え続けており、ここ日本でも単独公演や大型フェスティバルに出演する他、写真家のスティーヴン・セブリングが11年間に渡って密着撮影したドキュメンタリー映画「パティ・スミス:ドリーム・オブ・ライフ」が公開されるなど、圧倒的な人気を誇っている。
還暦を迎えても元来の文学性溢れるリリック、そしてパンキッシュ精神は衰えることを知らず、2007年には初のカバー・アルバム『TWELVE』発表。そして今年に入りアナウンスされたのが、オリジナル・アルバムとしては前作「TRAMPIN'」以来8年振りとなる「BANGA」のリリースだ。4月1日には「APRIL FOOL」と題した先行シングルが配信となり、その後の続報が心待ちにされてきたが、遂に来月6月27日(水)、パンクの女王の最新作が発売となる。
今作では日本の富士山にインスパイアされた「FUJI-SAN」や友人である俳優のJOHNNY DEPPのために作った「NINE」、さらに昨年若くしてこの世を去ったAMY WINEHOUSEに捧げる「THIS IS THE GIRL」など全12曲を収録。デビューから37年を経て、65歳になった今なお進化を続ける彼女が、また一つ後世に語り継がれる名盤を作り上げた。
text: yk
PATTI SMITH「BANGA」
SONY MUSIC JAPAN INTERNATIONAL
2,520円[税込]
2012年6月27日(水)発売