12 7/10 UPDATE
ロンドン出身のKieran Hebdenによるソロプロジェクトであり、フォークトロニカのパイオニア的な存在として知られる FOUR TET。1999年にリリースしたファースト・アルバム「DIALOGUE」は、フリージャズの影響を受けながらも、ラップトップを駆使して独自のデジタル処理を加えた個性的なサウンドで、シーンに強烈なインパクトを与えた。
2000年代に入るとフリージャズからの影響は影を潜め、土着的なフォーク・ミュージックとエレクトロニカの融合という新たな挑戦に挑み、先述のフォークトロニカと呼ばれるジャンルを開拓。2001年にグラスゴーの名門レーベルDOMINOからリリースした「PAUSE」はIDM/EDMの歴史的名盤として評論家達を中心に大絶賛を受けた。
以降、その路線を推し進め、「ROUNDS」や「EVERYTHING ECSTATIC」、「THERE IS LOVE IN YOU」といったアルバムをリリースする傍ら、RADIOHEADやSTEVE REICHといったアーティストにリミックスを提供、DJ/ライブアクトとしても世界中から熱烈なラブコールを受け、各地で公演を行っている。日本でも昨年のFUJI ROCK FESTIVALに出演するなど、既にダンス・ミュージックという枠では収まりきらない程の人気で、新作の発表が心待ちにされてきた。
2012年8月22日(水)にリリースされるニューアルバム「PINK」は、FOUR TETが近年自身が主宰するレーベルTEXT RECORDSからヴァイナルオンリーでリリースしたシングル・トラックに加え、最新トラックの"LION"、"PEACE FOR EARTH"を収録。10分を超える大作も収録されており、全8曲ながらトータル60分以上という渾身の作品となっている。なお、CD盤の発売は日本独自企画となり、ADELEやBON IVER、SBTRKTなどを擁する絶好調レーベルHOSTESS ENTERTAINMENTよりリリース。
text: yk
FOUR TET「PINK」
HOSTESS ENTERTAINMENT
2,490円[税込]
2012年8月22日(水)発売