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1984年、スコットランドのグラスゴーにてボビー・ギレスピーを中心に結成されたプライマル・スクリーム。1987年にデビュー・アルバム「ソニック・フラワー・グルーヴ」、89年に「プライマル・スクリーム」を発表し脚光を浴びると、91年にはアンディ・ウェザウォールとの邂逅を機に、ハウス/テクノ/ダブ/ソウルを取り込んだ傑作「スクリーマデリカ」をリリース。アルバムは歴史的大名盤として現在も燦然と輝き続け、プライマル・スクリームは音楽シーンの中で確固たる地位を確立した。

そして前作「ビューティフル・フューチャー」から5年、2011年の「スクリーマデリカ」20周年記念ボックスの発売の後、通算10作目となる新作「モア・ライト」がこの度完成。プロデューサーにデヴィッド・ホームズを迎え、様々な楽器の中にギターサウンドを織り込み、まさに彼らにしか作ることのできない、映像的に鳴り響くサイケデリックなロックンロールサウンドを展開している。

テクノDJとサウンドトラック・コンポーザーを兼ねるデヴィッド・ホームズの手腕もあってか、まるで一本の映画を見ているようなシネマティックな世界観が特徴的な今作。レッド・ツェッペリンのロバート・プラントやマイ・ブラッディ・ヴァレンタインのケヴィン・シールズ、またザ・ポップ・グループのマーク・スチュワートといった超豪華アーティストがゲストで参加している点にも要注目だ。

text: tk