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グレイト3の片寄明人とショコラによる夫婦デュオ、ショコラ&アキト。清濁併せ呑む独特な詩世界を美麗なメロディーで綴る彼らが、前作『Duet』から約3年半ぶりとなるニュー・アルバム『Chocolat & Akito meets The Mattson 2』を、カリフォルニアの双子サーフ・ジャズ・デュオ、ザ・マットソン２との共作により完成させた。

トロ・イ・モアやトミー・ゲレロ、レイ・バービーなどとの活動で知られるザ・マットソン２とショコラ&アキトが出会ったのは2008年。そこから8年の時間をかけて制作がなされ、サンフランシスコでレコーディングされた本作。ミックス・エンジニアには、片寄の盟友であるジョン・マッケンタイア（トータス、ザ・シー&ケイク）が参加。チェット・ベイカー、ザ・スミス、コクトー・ツインズ、ディック・デイルを一つの線で繋いでいくような、ザ・マットソン２のジャズ〜ニュー・ウェーヴからの強い影響を感じる音楽性とショコラ&アキト独特のポップセンスが絶妙に融合。60年代アメリカ西海岸から連綿と受け継がれるサーフ～ドリーム・ポップをジャジーに表現したサウンド上で、厳しい世界を生き抜くための英知に満ちた言葉が踊る、独特の世界観が広がる。

また、トータスの名盤『TNT』のドローイングでも有名なジョン・ハーンドンによる、アートワークも秀逸だ。

text: Kohei Onuki