16 8/08 UPDATE
ピエール瀧とともに電気グルーヴとして、またソロとしても長年オーバグラウンドなポップシーンからアンダーグラウンドなクラブシーンを股にかけた精力的な活動を続ける石野卓球が、2010年リリースのミニアルバム『CRUISE』以来、約6年ぶりの新作となるアルバム『LUNATIQUE』を発表。
先日開催されたFUJI ROCK FESTIVALでも圧巻のパフォーマンスを繰り広げた電気グルーヴの活動と並行して制作してきた楽曲をまとめたという今作は、フランス語で「気まぐれな」という意味のタイトルを据え、"性"や"エロス"をテーマにした、官能的なまでにストイックなインストテクノアルバム。今回は、"一定の期間にレコーディングしたものをパッケージングする"従来の制作方法とは異なり、作りためた100曲におよぶストックの中から、先述のテーマに沿って"DJがレコードバッグの中から選ぶのと同じようなやりかた"でセレクトし、アップデートしたことで完成した作品だ。
アートワークには盟友・宇川直宏(DOMMUNE / 現在美術家)を迎え、 ジャケットは1978年発行の成人向け雑誌「漫画エロトピア」の表紙に"ハードコアレタッチ"を施して使用。その抜群にインパクトあるアートワークも相まり、インスト作品ながら各音楽チャートでも上位にランクインするなど話題沸騰中の本作。石野卓球のDJ/プロデューサーとしての手腕がいかんなく発揮された傑作アルバムだ。
text: yk
石野卓球『LUNATIQUE』
Ki/oon Music
2,500円[税抜]
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