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THINK PIECE

K・SWISS×BRENDON BABENZIEN

ブレンドン・バベンジンが手掛ける、
クリーンでエッジィなK・SWISS

10 12/3 UP

photo:Kentaro Matsumoto text:honeyee.com

1966年、世界初のオールレザーテニスシューズを発表して以来、
クリーンで、上品なスニーカー、スポーツ・アパレルを作り続けるK・SWISS。
同ブランドがこの度、Supremeのクリエイティブ・ディレクター、
ブレンドン・バベンジンとのコラボレーション・ライン"CALIFORNIA COLLECTION"をスタート。
今コラボレーション・プロジェクトで、K・SWISSのヘリテージを守りながらも、
エッジィな要素を落とし込んだブレンドンのデザイン・メソッドに迫る。

 

──
今回、ブレンドンさんがK・SWISSとコラボレーション・ラインを始めるに至ったきっかけについて教えて下さい。
「僕の兄がK・SWISSのグローバル・マーケティングの部門で働いているんだけど、兄が『日本だけの展開で、何か面白いものを作れないかな』と話してくれたのがきっかけなんだ。僕が外部のブランドとコラボレーションするなんて、全く考えていなかったんだけどね。ただ、実際にデザインをはじめてみたら、K・SWISSは『テニス』をルーツにしたブランドだから、マーティン・エリオット(今年3月に他界したイギリス人フォトグラファー)の代表作『テニス・ガール』の写真を使おうとか、色々なアイディアが浮かんできたんだよ」
──
ブレンドンさんから見たK・SWISSの魅力とは、どのようなものですか。
「K・SWISSの魅力は何と言ってもクリーンなところだね。僕がスケートボードに乗っていて、悪ガキだったハイスクール時代、私立の学校に通う上品な女友達の多くはK・SWISSのスニーカーを履いていたんだ。そんな懐かしい思い出がよみがえってきた。今回のコレクションでは、そんな昔の思い出を振り返りながら、アイテムを製作したんだ。ただ、彼女たちはクリーン、上品であると同時に、エッジィな部分も持ち合わせていた。上品なんだけど、ちょっぴりセクシー。そんな彼女たちのことをイメージしたんだよね」
──
デザインプロセスにおいて、上品さとエッジィさを組み合わせるというのは難しいことですか。
「今回のコレクションでは簡単だったよ。例えばキャップやフーディに使用しているタータンチェック。この柄はトラディショナルな柄だけど、ファッションの歴史を辿ると、エッジィなパンク・ファッションにもよく使われていたよね。トラディショナルで上品なイメージ、そして尖ったイメージの両方を持ち合わせている。それでタータンチェックの柄を使ってみたんだ」

 

──
アイテムのカラーリングはK・SWISSのイメージ・カラーを強く意識していますね。
「確かにK・SWISSのイメージ・カラーを意識してはいるんだけど、イメージ・カラーをそのまま使用したわけではなくて、K・SWISSが普段使わないような色のトーンにあえて変えてあるんだ。あとは、スポーティなアイテムにしっくりハマるカラーリングということを強く意識したね」

──
今回のカリフォルニア・コレクションズのアイテムをどんな人に、どのように着て欲しいですか。
「今回のカリフォルニア・コレクションズはK・SWISSのルーツである『テニス』をテーマにしているけど、テニスをする時だけでなく、色々な人に、色々なシチュエーションで着てもらえるようにデザインしてあるんだ。例えば、ポロシャツを着てテニスをしたお父さんが、テニスを終えた後にウィンドブレーカーを羽織ってくれるのもいいし、スケートボードをやっている若い子たちがこのコレクションに秘められたエッジィな部分に共感して、パンクな感じで着こなしてくれてもいい。年代やジャンルを問わず、色々な人に着て欲しいんだよね。シンプルで、オールドスクールな雰囲気のあるアイテムが揃っているから、コーディネートもしやすいんじゃないかな。アイテムのグラフィックも、80年代、僕が高校生だった頃のハイスクールのユニフォームのものをイメージしていて、シンプルで、タイムレスなものにしている。ウィンドブレーカーのデザインでも、スキー・ジャケットをはじめとした色んなジャケットのディテールを参考にして、テニスのウォームアップをする時だけでなく、ランニングでも、ストリートでも、多目的に着られるデザインにしたんだよね」