honeyee.com|Web Magazine「ハニカム」

Mail News

THINK PIECE

Towa Tei's "MACH" !

テイ・トウワがインディペンデントな"電子セレクトショップ"をスタート。

10 12/24 UP

photo:Satomi Yamauchi text:Tetsuya Suzuki

言わずと知れた「ダンスミュージックシーンの‘Top of Top’」であるテイ・トウワが、
自身のデジタルコンテンツ配信サイト="電子セレクトショップ"をスタートさせる。その名は『MACH(マッハ)』。
バリー・マッギーによるロゴも凛々しい、この新サイトを通じて、一体、何が起こるのか?

 

──
この新レーベルであり、新サイトである『MACH』(www.machbeat.com)というのは、どういうものなんでしょう?
「一言で言えば、音楽を中心としたデジタルコンテンツのセレクトショップ。とはいえ、『1曲100円』の着うた的なものではなく、僕らがやるからには、やはりクオリティは意識しているので、基本は320KのAAC。僕が思うDJするうえでのラインは一応クリアしているというか、プロユースの最低限のクオリティはあるというわけです。もちろん、iTuneのリリースをやめるわけではないし、現時点での最高品質としてCDのリリースも必要だと考えているけれど、MACHとしてのデフォルトは320KのAACで行こうと。まあ、その辺もリリースするアーティストの要望があれば柔軟に対応するつもりですけど」
──
第1弾は当然、テイさん自身の楽曲もあるわけですよね?
「新曲というわけではないけれど、過去2作のメガミックスをリリースします。今作っているアルバムが結果的に前々作『FLASH』、前作『BIG FUN』との3部作っぽくなってきてるんですよね。それで、ニューアルバムの完成前にそれぞれのメガミックスをDJ UPPERCUTくんとHOME CUTくんにお願いして。尺はそれぞれ、20分くらい。まあ、アナログの片面って感じですね。それにEnlightenmentがVJ映像を付けたムービーも販売します。どう思います?(笑)」

 

──
豪華でいいんじゃないでしょうか(笑)。同時に配信される他のアーティストはどんな人が?
「今年、僕のイベント『MOTIVATION』にライブ出演してくれた猪野秀史さんの作品をリリースします。内容はマーティン・デニーの曲でYMOも演ってる『Firecracker』のカバーと未発表曲。あと、ウワサのBAKUBAKU DOKINもついにリリースです。DJ FUMIYAのプロデュースで、こちらは3曲」
──
テイさんが今この時期にインディペンデントな形式で作品を発表しようと思ったのは、なぜですか?
「やっぱり、メジャーとやるのって楽なんですよ、宣伝とか流通を考えると。ただ、楽なんだけれど、よくよく考えると厳しい状況になりつつあるんですよ、アーティストにとって。特にデータのダウンロードって在庫を持つ必要がないわけだから、僕みたいなスタンスだと自分でやるほうが正しいと思うんです。それで、まず、自分が試してみようと。それで、こういうやり方がちゃんと成り立つんだという状況を示していきたい。とはいえ、ユルイ感じなんですけどね(笑)。それと、やっぱりこうしてサイトを立ち上げるということの意味は、自分の音源を売るだけじゃなく、そこでいろんなアーティストやクリエイターの作品やコンテンツを僕がバイヤーになって集めて販売するというイメージもあります」
──
このMACHというのはレーベルであると同時にデジタルコンテンツのショップでもあると。
「そうです。例えば、朝、僕の新曲ができたと。そうしたら、その曲を『ハイ、できました!』って、一番、新鮮なタイミングでみんなに聴いてもらえる。旬のモノをサッと店に並べる感覚。そういうのも楽しみたいですね」