SHINICHI OSAWA×DEXPISTOLS×DJ AKi
WOMB ADVENTURE’11開催間近！ 豪華出演者によるスペシャル対談。
11 11/15 UP
photo:Kentaro Matsumoto(interview), STORO!ROBO(live), Mark Oxley(live) text:honeyee.com
国内ダンスミュージックシーンを牽引し、海外でもトップクラスの知名度と信頼度を誇る"WOMB"が主催する、
大型屋内フェスティバル”WOMB ADVENTURE”が今年も開催。
出演予定のSHINICHI OSAWA、DEXPISTOLS、DJ AKiが、WOMB、そしてWOMB ADVENTUREに対する思いを語る。
- ──
- 皆さんは毎週末、それぞれ様々な場所でDJをされていますが、クラブシーン全体を見渡した時、東京または地方を含めた日本の現状にどのような印象がありますか？
- DJ AKi（以下: A ）
- 「東京と地方で規模は違えど、誰がプレイしているのかが重要だと思っています。それぞれの街をよく知っている人たちが、その街に合ったやり方で組み立てているパーティほど上手くいっていることが多いので、東京でも地方でも、そういう人たちがシーンを成長させていっているんじゃないでしょうか」
- SHINICHI OSAWA（以下: O ）
- 「東京でのクラブシーンは安定して10年以上続いていると思うのですが、それは数の論理で、どんなパーティでも人数が集まれば経済的には成立してしまうんですよ。でも地方はそういう訳にもいかず、その地で長く頑張ってきた志のある人がいなくなってしまうと、シーンごと潰れてしまうというケースが非常に多いんです。それは音楽シーン全体にも言えることで、志を持って誰かに何かを伝えようとしないと、すぐに廃れていってしまう脆さがあると思います。今、音楽がなくても生きている若者はたくさんいますが、彼らは音楽の良さを分かっていらないという判断をしているのではなく、良いものに触れずに通り過ぎてしまっていて、それがとても寂しいです。クラブはライブハウスよりもパフォーマーとオーディエンスの距離が近い場所なので、お互いもう少し踏み込んで、何か新しいものが見えてくるといいなと思いますね」
- DJ MAAR（以下: M ）
- 「東京は毎週、海外アーティストがきたり、常に新しい音楽をプレイできる土壌があると思うのですが、個人的には地方に行った時の方がチャレンジングなDJをやっている気がします。東京でいつもと違うことをやるとお客さんが引いてしまう時があるのですが、逆に地方では自分が今一番フレッシュだと思う音楽をプレイしようと心がけていて、面白いDJができていると思う時が多いですね」
- DJ DARUMA（以下: D ）
- 「法律的な問題などでクラブ業界全体が締め付けられている現状で、そういった束縛が強い地方の若者ほど鬱憤が溜まっていて、シーンを盛り上げたいという意識が強いと感じます。今は第一線で頑張っているDJ達が、いかにこの文化を残していくかを真剣に考えなくてはならない、変換の時期なのかもしれません。この文化から得るものはすごく大きいので、東京においても地方においても、なんとか次の世代の若者達に伝えていかなくてはならないと思っています」
- ──
- 皆さんの間に共通するキーワードとして”WOMB”がありますが、皆さんにとっての"WOMB"とはどんな場所でしょうか？
- A
- 「WOMBでは自分のパーティを10年間やらせていただいていて、いわば僕のホームグラウンドで、自分が一番心地良く、安心してプレイできる場所です。どのお店もそれぞれ個性があって、遊び方も違うと思うのですが、その中でもWOMBはこれまでの11年間で培ってきたポリシーがあって、他のお店とは違った"WOMBらしさ"というものがありますよね。それがクラブシーン全体に対しても大きな影響を与えているのだと思います」
- O
- 「僕もオープンの年からコンスタントにプレイさせていただいて、サウンドシステムや雰囲気など、全てにおいてバランスが良いお店だと思います。何年も続いているというのは、その内容もさることながら、WOMBのブランド力があるからですよね。海外のクラブと比べても、ワールドクラブランキングに入っているのも伊達じゃない、箱としてのアイデンティティーがあると思います。海外の人との共通の認識として、日本の箱＝WOMBと言えるぐらいですからね。海外では日本のDJよりもWOMBという場所の方が有名になってしまっているほどで、いつもそれを誇りに思いながらプレイさせてもらっています」
- M
- 「その名の通り、僕にとっては母なる大地です(笑)。一ヶ月くらい前にROC TRAXのM.S.Kが一ヶ月くらい海外のクラブシーンを見に行っていたんですが、話を聞いてみると、”WOMBってやっぱりすごいんだよ”と言っていたのがすごく印象的でした。それこそ世界のクラブランキングに入っているような箱だし、そこにくるお客さん、プレイしているDJも素晴らしいのに、日本にいるとそのWOMBのすごさに気付けなくなることがあるんですよ。M.S.Kからその話を聞いたことで、改めてWOMBは世界基準のお店なんだなと再認識しましたね」
- D
- 「DEXPISTOLSとしてもDJ DARUMAとしてもホームグラウンド、またファミリーとして関わらせてもらっています。お客さんの立場からしても居場所がたくさんあって遊びやすいと思うし、サウンドシステムも素晴らしい。クラブで遊ぶというカルチャーを感じる上で、一番ふさわしい場所だと思っています」
