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THINK PIECE

Dream Concert Art Show
at Maison Kitsuné Tokyo

グラフィティ・アーティスト、アンドレによる“夢のコンサート”ポスターアート展

13 9/19 UP

photo: Satomi Yamauchi interview: Tetsuya Suzuki & Misho Matsue

セックス・ピストルズとジョイ・ディヴィジョンとザ・スミスが出演する一夜限りのコンサートが開催される!?
現在、南青山のメゾン キツネ東京には、誰もが目を疑うような豪華なラインナップの
コンサートポスターのビジュアルが並んでいる。
これらの“リアルな夢”を仕掛けたのは、キツネの二人とは親交が深く、
頻繁にコラボレーションも行ってきたグラフィティ・アーティストのアンドレ・サレヴァ。
実は開催日前日の未明、東京の街にポスター作品を貼りに出かけた彼が警察によって連行されるという事件も起きた。
その意味でも伝説的な本展について、新たな展開を見せるメゾン キツネ東京について、
アンドレ、ジルダ、マサヤの3人に話を聞いた。

 

──
まず、エキシビションのテーマ「Dream Concert」についてについて教えてください。
アンドレ・サレヴァ(以下: A )
「『もし、僕がリスペクトする実在のバンドが勢揃いした一夜限りのコンサートがあったら』と考えて制作したポスターグラフィックのシリーズです。セルジュ・ゲンスブールやイアン・カーティスはすでに亡くなっているし、このアンリアルなラインナップを、ストリートである意味“リアル”に見せたいと思いました」
──
ポスターから読み取れる情報量が絶妙ですね。そしてこれらのポスターをパリ、ロンドン、NYなど世界各都市のストリートに貼られたようですが、街の人々の反応はいかがでしたか。
A
「どれもが人々の記憶や印象に残るようなバンドばかりだと思うので、コンサートが本当に開催されるのかどうか、戸惑っていたようですね。実在の会場名が入っていることもあり、『いつ開催されるのか』とチケットの問い合わせもあったそうです」
──
街に貼られたポスターには、どこかにあなたの作品だと示すようなサインは入っているのですか。
A
「街に貼ったポスターには、入れていません。ショップで展示しているペイントを加えたキャンバス作品は、このエキシビションのためのユニークピースです」

ヒップホップ、エレクトロ、パンクなどさまざまなジャンルを代表するアーティストの名前が列挙されたキャンバス作品は全8種。それぞれハンドペインティングが施された一点もの。

レセプションのために用意された、アンドレのアトリエをイメージしたデスク。

 

急遽発売が決定したハンドペイントの限定Tシャツ&スニーカー。
各52,500円

──
「Dream Concert」のプロジェクトはもともと、アンドレが個人で進めていたのですよね。今回、メゾン キツネ東京でエキシビション開催となったいきさつを教えてください。
A
「ジルダとはコンピレーションCDのシリーズ『KITSUNÉ Parisien』を発表してきたし、音楽をモチーフにしたプロジェクトでキツネとコラボレーションするのは、理に適っていいるでしょう? それに、ぜひ東京で二人と一緒に何かしたかった。実はそれが一番の理由です」
黒木理也(以下: M )
「そもそもキツネは音楽レーベルでもありファッションブランドでもありますから。このショップのオープンにあたり、最初からジルダとはライヴやエキシビションを開催したいと話していて。なので、どうせならショップ全体をギャラリーにしてしまおうと思いました」
ジルダ・ロアエック(以下: G )
「新しいチャレンジにワクワクしたし、アーティストとしてのアンドレを尊敬もしているので、友人としてぜひサポートしたいと思いました。さらに言えば、もしこれらの夢のコンサートを実現できるとしたら、きっとキツネが手がけているでしょうね(笑)」