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photo: Kentaro Matsumoto text: Nagako Hayashi
90年代、世界のサブカルチャーを牽引した大ヒット青春映画『トレインスポッティング』の原作者アーヴィン・ウェルシュによる待望の映画化最新作『FILTH』。同小説は英国で98年、日本では99年に発表され、裏工作、ポルノ、売春、不倫、アルコール、コカイン、なんでもありの凶悪刑事ブルース・ロバートソンの卑劣なキャラクターと共に、彼の愛の喪失と絶望を「サナダムシ」に語らせるという手法で世界中の文学ファンを魅了した。映画では、人を陥れては自尊心を満たす、あまりにも最低な男の感情の機微を、主演ジェームズ・マカヴォイが怪演。日本公開に際し、初来日したウェルシュ氏に、ブルース・ロバートソンとは一体どんな男なのか、そのあまりにも強烈なキャラクターの誕生秘話を聞いた。