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Italo Zucchelli of Calvin Klein Collection

カルバン・クライン コレクションのカプセル コレクションがDOVER STREET MARKET GINZAに登場

14 11/10 UP

photo: Satomi Yamauchi
interview & text: Misho Matsue

10月24日より11月13日まで、DOVER STREET MARKET GINZAにてカルバン・クライン コレクション メンズの
カプセル コレクションが期間限定でオープン。これまでは日本で手に入らなかったカルバン・クラインにおける
ハイエンドなコレクションに触れられる貴重な機会であるとともに、今回のストアにはDOVER STREET MARKETの
ためのスペシャルピースも用意されている。カルバン・クライン コレクション メンズのクリエイティブディレクター
であるイタロ・ズッケーリが来日したのに伴い、スペシャルピースや今シーズンのコレクションについて話を聞いた。

 

──
カルバン・クライン コレクションとDOVER STREET MARKET (以下、DSM)との組み合わせ、最初に聞いた時は少し意外にも感じたのですが、コレクションを拝見して納得というか、素晴らしいコンビネーションだと思いました。取り組みのいきさつを教えてください。
「まず、DSMは私が世界一好きなショップなので、今回のコラボレーションはとてもうれしいですね。コム デ ギャルソンのCEO、エイドリアン(・ジョフィ)がコレクションを実際に見て気に入ってくれ、バイイング、それからスペシャルピースの制作が実現しました。私はロンドンのDSMには10年近く通っていますし、NYのショップも好きなので、とてもワクワクしています。それから現在、カルバン・クライン コレクションでは若い世代も意識しているので、以前とはクリエイションも変わってきていると思います。エイドリアンはそこを理解し、日本のマーケットにブランドが改めて紹介されるいいタイミングなのではないか、と話し合っていました。これまで何度も来日するたびに、日本でも買いたいのに買えない、との声を耳にしていたので、今回お気に入りの、そして若い世代のファッションカルチャーには欠かせないDSMでご紹介できるのは大変光栄です。よりコンテンポラリーでアップデートされたコレクションをお見せできたのではないかと思います」
──
今回のために用意されたDSM限定のスペシャルピースとは?

「コレクションではコートとして提案した素材を使ったジップアップのフーディー、それから今シーズン、“OBSESSION”、“ETERNITY”といったカルバン・クラインのフレグランスから名付けられたスウェットシャツを発表したのですが、“ESCAPE”のモデルはDSM限定です。そして、後ろに“OBSESSION”のロゴを配した2色展開のボンバージャケットの3アイテムです。どれもロンドン、NY、東京のDSMのみで販売されます」
──
いまのお話にも出てきた、ETERNITY、OBSESSION、ESCAPEのレタードスウェットについて。どれも一般的な名詞でありつつも、多くの人はカルバン・クラインのアイコニックなフレグランスを連想すると思うのですが、どのような意図での表現なのでしょうか?
「まず、カルバン・クラインのアイコニックなフレグランスの名前としてこの単語を使うことができるのは、コレクションをデザインしている私だけなので、その魅力に抗うことができませんでした(笑)。それに、これら3つの言葉自体がとても好きなのです。たとえば現代の人々は日常的にいろいろなものに取り憑かれ、どこかへ逃げ出したいと願っていますよね。とても現代的な言葉だと思います」

 

──
今シーズンのコレクションでも、さまざまな素材の取り合わせやレイヤードスタイルが際立っていますが、どんな男性像をイメージしたのでしょうか?
「コレクションでは常に、パワフルでマスキュリンな男性をイメージしています。今シーズンはワークウェアやアメリカのスポーツウェアをテーマに、ボリュームや実用性を意識しながら、パワフルさとマスキュリニティを強調しています」
──
背後にNYの街が浮かんでくるようなコンテンポラリーなコレクションですが、かつて建築を学んでいたことはデザインにおいて役立っていますか?
「そうですね。建築に限らず、これまでに学んできたこと全てが糧になっていると思います。建築を勉強した期間はそんなに長いわけではないものの、特に素材やプロポーションへのこだわりはファッションデザインとも似たところがあると思い ますし、きちんと計画を立て、整理しながら進めていくというクリエイションのプロセスにも影響を与えていると考えています。それからもちろん、NYの街も重要なインスピレーションソースです。冬はとても寒いので重ね着は必要ですし、ボリュームのあるアウターやフーディーのようなアイテムはNYではとても実用的なんです」

──
世界的に90年代がリバイバルしていますが、当時カルバン・クラインはひとつの「カルチャー」でもあったと思います。偉大なアーカイヴをどのように活用していますか?
「ブランドのコアの部分は、タイムレスで洗練されていてセンシュアルだと思います。でもアーカイヴに頼るだけでなく前に突き進むことが重要で、アイコニックな要素と現代の新しいオーディエンスに向けた新たな要素とのバランスを常に視野に入れています」
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いま、あなたの目に写るNYとは、そして東京とはどんな街でしょうか?
「私が暮らすNYは最も好きな街で、世界の中心であり、ダイナミックな街だと思っています。東京は2番目に好きな街で、食べ物は素晴らしいし、洗練された文化も好きですし、人々の嗜好やテイストもレベルが高いと思います。少なくとも年に一回は東京を訪れています」

 

© Koji Shimamura

カルバン・クライン コレクション

期間:2014年10月24日(金)~11月13日(木)
場所:Dover Street Market Ginza
住所:東京都中央区銀座6-9-5 ギンザコマツ西館
Tel:03-6228-5080
営業時間:11:00-20:00(日~木)、11:00-21:00(金・土)

[問]CK サービス・コーポレーション
Tel: 03-6418-5875