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10月21日（水）～11月8日（日）にかけて、「ネスプレッソ コーヒー エクスペリエンスセンター 表参道」にて、全4回にわたり開催された、カプセルコーヒー「グラン・クリュ」を紐解く「コーヒーと旅するワークショップ」。同ワークショップは、各界で活躍する4人のナビゲーターをゲストに、「朝」「昼」「夜」「ブレイクタイム」の4つのシーンで、「始まりのコーヒー」「午後のコーヒー」「真夜中のコーヒー」「切り替えのコーヒー」と、それそれのシーンに合うグラン・クリュのテイスティングし、ゲストナビゲーターと参加者とで、グラン・クリュのアロマ、味わいの違いを探り、それを言葉で表現していく、というもの。

11月8日（日）に開催された第4回目のワークショップには、代表作『一千兆円の身代金』で知られる小説家の八木圭一さんがゲストナビゲーターとして登場。「これまでコーヒーは、砂糖、ミルクをたっぷり入れて飲んでいましたが、最近では、ハードボイルド小説で、主人公がロックでウイスキーを飲んでいるような、そんな男性像に憧れて、コーヒーはブラックで飲んでいます（笑）」と、気さくなコメントで場の雰囲気を和ませながら、自身がすすめる「コーヒーに纏わる本」として、アガサ・クリスティの戯曲「ブラック・コーヒー」、デイヴィッド・リスの歴史ミステリー「珈琲相場師」、岡崎琢磨の推理小説シリーズ「珈琲店タレーランの事件簿」を紹介。

テイスティング・タイムでは、コーヒーへの造詣も深いソムリエ、大越基裕さんも登場。大越さんのガイドのもと、八木さんと参加者で、「切り替えのコーヒー」をテーマに、3種のグラン・クリュをテイスティング。今回、「切り替えのコーヒー」をテーマに用意されたグラン・クリュは、軽やかでマイルドな味わいの「ヴィヴァルト・ルンゴ」、はなやかな果実とビスケットのような香りが特徴的の「ヴォリュート」、ナツメグなどのスパイシーな香りが特徴の「インドリヤ」。参加者全員でそれぞれのグラン・クリュのクレマ（泡）、香り、味を楽しみながら、テイスティングシートのチャートに、ボディ、苦味、焙煎、酸味、味わいの強さを記入。さらに、それぞれのコーヒーから受けたインスピレーションを、色、香り、味わい、特徴、シチュエーションの項目別に「言葉」で表現していく。

ゲストナビゲーターの八木さんは、3種のグラン・クリュのイメージに合う小説もピックアップ。八木さんは、「ヴィヴァルト・ルンゴ」を”爽やか“と感じて、恩田陸の青春小説「夜のピクニック」に、「ヴォリュート」を苦味の中にしっかりとした酸味や甘みを感じて乾くるみの恋愛小説「イニシエーション・ラブ」に、そして、「インドリヤ」を非常に力強いと感じSF作家・星新一の代表作「ボッコちゃん」に例えるなど、ナビゲーターと参加者とで、コーヒーから広がるイマジネーションを様々な角度で表現していく。

最後に、お気に入りのグラン・クリュを尋ねられた八木さんは、「どのコーヒーも美味しかったけれど、何度でも飲みたくなるような『ヴォリュート』が好み。僕も『ヴォリュート』のように、何度でも読みたくなる作品を作りたいです」と、テイスティング体験を振り返る。

「いつでも、どこでも、気分に合わせたコーヒーを選べるネスプレッソ」による、知覚を刺戟する、コーヒーテイスティングの新たな楽しさを発掘するワークショップとなった。