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THINK PIECE

salyu×salyu - s(o)un(d)beams

新プロジェクトから垣間見る、ヴォーカリストSalyuの原点

11 4/11 UP

photo:Kentaro Matsumoto text:honeyee.com

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このアルバムには旅人さんが作詞されているようなポップな印象の強い曲や、対照的に「奴隷」のようなアヴァンギャルドで実験的な楽曲も収録されていて、非常にバランスがとれた作品だと思います。これも先程おっしゃられた「クリエイションにおける奇跡」によるものなのでしょうか。
「まさにそうですね。「奴隷」はクロッシング・ハーモニーとはいかなるものなのかを知るために作られた楽曲でしたし、私がどれだけできるのかという実験でもあったと思います。結果、実験的ながら色々な可能性を見出すことのできる曲になりました。そこからスタートして、「レインブーツで踊りましょう」や「続きを」という曲ができていったので、始めから構想があったというわけではなく、全くビジョンが見えないところから徐々に作り上げたアルバムです」
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今後salyu×salyu名義でのツアーが予定されていますが、ライブではこの音をどのように表現されるのでしょうか。
「打ち込み主体の作品なのでライブではCDとアレンジが変わってくる曲も多いのですが、合唱団を作って表現する方法を考えています。私を含めて4人なのですが、すごく面白い画になると思いますよ。それにCDではハーモニーのふくよかさがどうしても損なわれてしまうので、ライブでは人の声のハーモニー感を存分に楽しんでいただけると思います」
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それは楽しみですね。salyu×salyuは今後も続いていくプロジェクトとして捉えていいのでしょうか。
「そうですね。まだこのプロジェクトはスタートしたばかりなので、私自身も今後どうなるかはわからないのですが、続けていきたいと思っています。これはいとうせいこうさんが命名してくれたのですが、salyu×salyuは人間の声の可能性を研究する”ラボ”だと考えています。今回のアルバム「s(o)un(d)beams」に込められたものは音楽の基本的なことばかりなのですが、最近、その基本がおざなりになってしまっているものが多い。そういう意味でも、salyu×salyuは音楽の原点について考え直す、大切な場所だと思っています」

 

salyu×salyu 『s(o)un(d)beams』

2011年4月13日発売
3,000円[税込]
TFCC-86345
(TOY’S FACTORY)
http://www.salyu.jp/salyuxsalyu/

salyu×salyu tour s(o)un(d)beams

4/21 (木) 神奈川: 横浜BayHall
4/23 (土) 広島: 広島クラブクアトロ
4/26 (火) 大阪: なんばHatch
5/1 (日) 愛知: CLUB Diamond Hall
5/2 (月) 福岡: DRUM LOGOS
5/6 (金) 東京: 中野サンプラザ