マイケル・アリアス × PLAID
映像のための音楽、音楽のための映像。
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photo: Kentaro Matsumoto text: honeyee.com
- ──
- 音楽と映像のコラボレーションは、時に非常に効果的である反面、どちらかのバランスが少し崩れてしまうだけで、作品全体の世界観を損なってしまう危険性もあると思うのですが、皆さんが考える、優れた映像と音楽のコラボレーションとはどんなものですか?
- A
- 「映像のために音楽を作る時は、その映像の邪魔になってしまうようなミックスは避けなくてはいけないね。曲の制作はもちろん大切なんだけど、最終的なミックスダウンも非常に重要になってくる。シーンのテクスチャーやバックグラウンドを正しく読み取って、最適の音量を設定しなくてはならないんだ。ミュージシャンとしてはどうしても音楽を目立たせたくなってしまうけど、登場人物の会話が聞こえなくなってしまっては、本末転倒だからね。映像も音楽も、お互いに主張し過ぎず、相互に作用し合うことで、最終的に優れた作品になるんじゃないかな」
- E
- 「主張し過ぎないという意味では、ミニマリズムの精神も重要かもしれないね。映像、音響、セリフに加えて音楽が加わると、あまりにも情報量が増えてしまう。もちろん、状況に応じて派手なアレンジが必要になる場合もあるんだけど、洗練された音色と、なるべく少ない音数で映像を引き立てることで、映像と音楽のコラボレーションの本当の効果が発揮されるのだと思う。マイケルとの仕事で学んだ引き算的な制作方法は、”Scintilli”でも活かされているんだ」
- M
- 「エドの言った通り、映像は俳優の動きや言葉、シーンの画、色、グラフィック、サウンドエフェクト、音楽といった、10以上の異なる事象が同時進行しているので、それらをまとめあげるのは至難の業です。その中でも、音楽は特に重要な要素を占めているのですが、映像と音楽の完璧なバランス、というものはまだ私も探し続けているところです。ただ、音楽と映像に限らず、他人とコラボレーションをする時は、自分の制作と同じくらいに、お互いのコミュニケーションに力を入れることが重要なのだと思います。私とPLAIDもコラボレーションの度に、より良い結果が生まれていますからね」
- ──
- 今後のコラボレーションの予定はありますか?
- A
- 「今はまだ水面下での構想段階なので何とも言えませんが、また近いうちに一緒に仕事ができればと思っています」
- E
- 「僕らはとにかく、次のアルバムまでまた8年もかからないように頑張らないと(笑)。今回のツアーを通して次のアルバムの構想が生まれたから、早く制作に取りかかりたいんだ。ライブの完成度も上げていきたいし、やることだらけだね。そこで更に力をつけて、タイミングが来たら、またマイケルとコラボレーションできればいいな」
PLAID 「Scintilli」
Warp Records / Beat Records
BRC-305
2,200円[税込]
発売中
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