HIPHOP NEVER DIE
ラップ大恐慌を打開する
DJ DECKSTREAMによるニュークラシック
09 3/6 UP
Photo:Shoichi Kajino Text:Kohei Onuki
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- そもそも、DJやトラックメイキングをするようになったきっかけは何だったのですか。
- 「実を言うと、DJはHIP HOPをかけたいからではなくて、スクラッチがしたいから始めたんですよ。『スクラッチ=HIP HOP』だと。なので、はじめはHIP HOPのことをよく知らないままレコ屋に行って、その店のレコメンドを買っていました。そこで買ったLORD FINESSEの“THE AWAKENING”などを聴いていくうちにHIP HOPにのめり込んでいきましたね」
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- スクラッチに魅せられたのがきっかけ、ということは、Q-BARTのようなバトルDJのビデオを見ながらスクラッチの練習をしていたのですか。
- 「していましたよ。Q-BARTやDJ BABUのようなバトルDJのショーを見ながら練習していました。そんな風にHIP HOPと出会って、『ネタ』というものの存在を知って、ソウルやジャズを聴くようになったんです。色んな年代の音楽を聴くようになって、『時代を問わず良いものは良い』と思うようになりましたね。なので、曲を作る時も、単に新しいものを追いかける、ということはしませんし、時代を問わず聴いてもらえる曲作りを心掛けています」
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- 影響を受けたトラックメイカーはいますか。
- 「DJ PREMIERですね。HIP HOPを聴いてきたなかで、自分の好きな曲には彼のクレジットが乗っていたんです」
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- 3曲目に収録されている“EXIT SIGN”は、ネタのチョップの仕方、スクラッチのはめ方など、DJ PREMIERからの影響を感じさせました。
- 「そうですね。彼から受けた影響は大きいです」
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- LONNIE LISTON SMITHの“GARDEN OF PEACE”という大ネタを使用していましたが、“GARDEN OF PEACE”をセレクトした理由を教えて下さい。
- 「ネタはノリで選びました(笑)。ネタに関して『大きい、小さい』ということはあまり意識していないんですよね。単に自分が好きな曲を使う、曲をより良くするために何をサンプリングするか? という基準でネタをセレクトしているんですよ」