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THINK PIECE

MURO「Diggin' for Beats」

“King of Diggin'” 約5年振りとなるビート・アルバムが完成。

12 12/17 UP

photo: Kentaro Matsumoto text: yk

 

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サンプリングがメインとなっている今作の中で、一曲目の「dub darkness」ではINO hidefumiさんをフィーチャーされていますね。
「以前、別の企画で初めてセッションをさせていただいて、それがきっかけとなってできた曲です。その企画ではお互いに手応えを感じていたのですが、少しやり足りない気持ちがあったので、しっかりと一曲作り込んでみたいと思ってお願いしました。このコラボレーションは今後も続けていきたいと思っているんです」
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Stones ThrowのJ Roccがエディットを手がけている曲もありますね。
「この曲にはDJ的な感覚を落とし込みたかったので、初の試みとして、もともとBPMが160くらいあるインド映画のサントラのテンポを落として、ヒップホップのドラムに乗せているんです。Stones Throwには昔からゆかりがあって、彼らが日本に来始めた頃から一緒にやらせてもらっていたので、彼らの活動にはすごくシンパシーを感じるんです。所属アーティストそれぞれが個性的だし、本当に理想的なレーベルだと思います」

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Stones Throwのレコードは、音はもちろん、見た目も美しいし、形として欲しくなりますよね。
「今後音を形で残すためには、そういった工夫や特別感を演出することが重要だと思うんです。今、ニューヨークではCD屋が無くなった一方でレコード屋さんが増えていて、レコードを買う若者も増えているんですよ。実際、普通におしゃれをしている女の子達がレコードを掘っている光景を見かけたりして。それに、アジアで唯一のアナログプレス工場の社長さんに話を聞いたら、ヨーロッパ、特にイギリスのロックバンドは今でも普通に7インチで新譜をリリースしているそうなんです。世界的に見るとレコード文化がまた盛り上がりつつあるし、日本でもそうなってくれるといいですね」
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「Diggin’ for Beats」はCDというフォーマットでありながら、レコードの良さを改めて感じさせてくれる作品ですね。
「そう思っていただけると嬉しいです。しかも実は、レコードでもリリースされることになっているんです。アルバム収録曲はもちろん、新たにエディットを施した曲などが入る予定です。このアルバムをレコードで聴く事で、改めてアナログの良さに気付いてもらえたら嬉しいですね」

 

MURO 「Diggin’ for Beats」

DISK UNION / DIGOT
2,415円[税込]
発売中
DIGOT