THA BLUE HERB
遂に沈黙を破る、TBH5年ぶりのニューアルバム。
12 4/27 UP
photo: Kentaro Matsumoto text: yk
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- その「TOTAL」を聴かせていただいて、大きな体制に反抗する前に、まずは自分自身や周りの人達のことを改めて考え直さなくてはいけないというメッセージを感じました。
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- 「解釈は人それぞれだけど、俺にもその気持ちはあるね。この一年間の世の中を見てきて、俺自身が感じたことだと思う。ただ、体制に対しても言いたいことは言っているけどね。俺らの音楽はテレビで頻繁に流れるようなものでもなければ教科書に載るようなものでもなく、ストリートのための音楽だから、伝えたい対象が明確なんだよ。どんなにお客がたくさんいてもいつだって俺の言葉と聴いている人の一対一だから。相手が不良だろうが真面目な人だろうが、公務員、国会議員だろうが、一対一になった時に俺が言いたいことはこういうこと、ってアルバムだね」
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- TBHのファンはその音やライブはもちろん、TBHの生き様自体に心酔している部分があると思うのですが、その人間性やアーティスト性というのはどのように形成されていったのでしょうか？
- B
- 「俺達はそれを見せようとか、それを売りにしようとしたことはなくて、自分達のやりたいようにやってきただけだよ。それを観た人がそれぞれの解釈で気に入ってくれるのはありがたいけどね。TBHとしてやりたいことはずっと俺達が信じるかっこいい曲を作ってでかい音でぶちかます、ということ以外にはないんだ」
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- 今の日本にはそれまで誰もが気付いていながらも、うやむやにしてきた部分が浮き彫りになって、一人一人が現実と向き合わなくてはならないフェーズに入ったと思うのですが、そういった現状の中で最も大切にしなくてはならないこととは何でしょうか？
- B
- 「自分達がやりたいことをやり抜くことじゃないかな。俺らだって瞬間瞬間でジャッジしてこれまで進んできたわけで、間違うこともあるよ。回り道することだってある。何が正しいかなんて俺にも全ては見えてないし、わからないことはわからない。ただそれを探そうとすることはずっと続けているし、他の人にとってもそれが大事なんじゃないかな。TBHとしては俺達のやっていることを見てどう感じてもらえるかが、俺達が音楽をやっている意味を越えて重要なことだね。あなたはこう生きなさいと言えるほど俺達も人間できていないけど、毎回かっこいい曲を作るということでそれを探しているんだ。俺達もまだまだ旅の途中だよ」
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- 今はただ生活していくだけでも大変な時代ですが、その中で自分達の考えを持って行動していくことが重要なんですね。
- B
- 「俺達は家畜じゃないから、人に迷惑をかけない限りでは自由なんだよ。皆が大変な時代だけど、まだまだ何かを探す余地は残されていると思う。じゃないと、一生なんてすぐ終わっちゃうよ。早くしないとさ」
THA BLUE HERB「TOTAL」
THA BLUE HERB RECORDINGS
3,150円[税込]
2012年5月9日(水)発売
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