She Talks Silence “When it Comes”
ポストパンク/オルタナティブロックを昇華した、STSのニューアルバム。
14 7/10 UP
photo: Ai Ezaki
interview: Tetsuya Suzuki
- K
- 「そういうネガティブな感情をかっこいい形で表現できる、してもいいんだと思わせてくれるところに惹かれますね」
- ──
- She Talks Silenceというプロジェクトをはじめる時に、自分の中のネガティブな感情を解放させる手段として音楽を選んだという部分はありますか?
- Y
- 「間違いなくあります。音楽が私にとって一番頼りやすかったですし、感情を預けられる存在だったんです」
- ──
- そういった考えがお二人にとって共通認識としてあって、She Talks Silenceとして結びつけているのでしょうか?
- Y
- 「楽しいこととか嬉しいことは皆と共有しやすいものだと思うのですが、何が悲しいかとか何がかっこ悪いことかというのは限られた人としか共有できないものだと思うんです。
- そういったネガティブな感情を共有できる人とでないと、一緒にはできないですね」
- ──
- そういった感情を持ちながらもまだShe Talks Silenceの音楽に出会っていない人もたくさんいると思いますが、逆にライブにきたりCDを買っている人の中にもShe Talks Silenceのコンセプトを正しく理解しているかと言えば、皆が皆そうではないですよね。
- K
- 「そうかもしれません。さっきも言ったようにガールズポップバンドだと思って見ている方もいるかもしれませんが、そこ先行であっても、もう少し踏み込んで内側に触れてみてほしいとは思いますね。」
- Y
- 「もちろん、すごく伝わっているなと思う人もいますけどね。最終的には聴く人が聴きたいように聴くしかないと思うので、お互いに好きな範囲で歩み寄ればいい。She Talks Silenceの怒りやネガティブな感情に共感してくれることももちろん嬉しいですが、そういった感情を音楽として表現する際の、美意識の部分に共感してほしいという気持ちがありますね」
- ──
- 今回のアルバムもそうですが、ここにきてバンドとしての成長期にきているという実感はありますか?
- K
- 「ありますね。海外の方からもいいリアクションをいただけることが多いですし、とても自信に繋がっています。今回のリリースを機に、バンドとしてのネクストステージに行くという感覚があります」
- Y
- 「今までのコミュニティだけではないリスナーの方々にも聴いていただければ、自分たちにとっても新しい発見があると思いますし、このアルバムがそのきっかけの一つになればいいなと思います」