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THINK PIECE

LUCKY TAPES『The Show』

いま注目の4人組による待望の1st アルバム。彼らの素顔と制作秘話に迫る。

15 8/5 UP

photo: Satomi Yamauchi
interview: Tetsuya Suzuki
text: Yuri Nishikubo

 

H
「SLOW BEACH時代からやりたい気持ちはみんな少しはあったんですけど、どうしたらいいものかというか」
K
「当時から生バンドに憧れを持っていて、セッションしながら曲を作っていくみたいなことをやりたかったんですけど、サポートを入れ変えながらではなかなか難しくて。結果ループの多い打ち込みメインの音になっていました」
──
アルバム収録曲では、『Peace and Magic』と『Touch!』はリリース済みのもので、そのほかは今回のアルバム用に書き下ろしだということですが、最初の2曲はアルバムの核になる曲ですか?
K
「そうですね」
H
「聴いてくれている人もそのイメージがあるのではないかな。でも日本語が入ったり、違う面を持つ曲も入ったりしているので、バランスよく仕上がったと思います」
K
「『Peace and Magic』はこのバンドで初めて出来た曲で、宅録で作ったバージョンが昨年リリースしたEPに収録されています。それから約1年のあいだ、ライブで演奏する中でホーンなどのアレンジを加えていって、新しいバージョンをパッケージングしたいという思いから生で今回録り直しました」
──
今回のアルバムでは、日本語と英語の使い分けが象徴的ですよね。ボーカルの歌詞の言語が違うというだけではなくて、曲のニュアンスが違うのかと感じました。
K
「アルバムを通して聴いた時に、日本語と英語のバランスというか、英語だけではないということを意識的に提示していけたら

いいなという意図はあります。 作曲する際、オケからつくることがほとんどで、そこにメロディをのせて歌詞ができるんですけど、あがってきたオケに合う言語が英語か日本語かの差で、音節だったり歌詞の音のりだったり、歌いやすさで自然に振り分けていった感じです」
──
1つの曲をつくるにあたって、2つの選択肢があるということなんですね。
K
「英語と日本語、両方で仮メロを歌ってみてメンバーにどちらがしっくりくるかを聞いて決めたりもします」
──
お話を伺っていると、みなさんリスナーとしても貪欲で、アーティストしてものをつくることに対しても貪欲でありたいっていう感じがしますね。

 

T
「聴くことのほうが好きですね。うまい人のベースを聴いている方が好きです(笑)弾くほうが楽しいっていう時期ももちろんありますけど」
H
「気持ちは真ん中においておきたいですけど、今まではサポートばかりやっていた時期も長かったのでアウトプットのほうが重要なことも多くて。でも最近はレコード買ったり、Apple musicだったり聴く環境が増えて聴く機会も多くなっています。彼(田口)も言ったように時期によってわかれるかもしれないけど、今はインプットのほうが大事かな」
K
「僕は逆に聴くのはもちろん大好きなんですけど、いい音楽に出会ったら悔しさというか、ソングライターとして、「自分も良い曲書きてー!」ってなりますね」
H
「サッカーの試合観てたらサッカーしたくなるみたいな感じ?」
K
「そうそう!やっぱり曲つくるのが自分は好きなのかなと思います」
──
『The SHOW』発売というイベントを目前にして、いままでとみているものや届けたいと思う対象に変化はありましたか?
H
「ポップスをやりたいということ、大多数に別け隔てなく向けたという気持ちはもちろん変わらずあるんですけど、今年の頭のKindnessのライブでオープニングアクトをさせてもらった時に彼らのライブが衝撃的すぎて、メンバーと「あれはライブっていうかエンターテイメントだ」っていう話になって。アルバムのタイトルも『The SHOW』にしたんですけど、もっと大きなエンターテイメントを提供していけるようなバンドでありたいと思うようになりましたね。ライブというよりエンターテイメントとして提供していきたいなと思います」
K
「バンドの在り方というかエンターテイメントという部分については1年間活動してきて見えてきたものだなと思います。今はまだ8月5日のリリースをまだ待っているというか。リリース後にいろんな人に届いた時に僕らの意識も変わるかもしれないですが」
──
ライブのキャパをどんどん増やしたいといったような夢や目標はありますか?
K
「やりたい場所はありますね。LIQUIDROOMとか。その先だとビルボードトーキョーで個人的にはやってみたいです。ちょっとオトナな雰囲気で」
T
「MOTION BLUE YOKOHAMAとかもやりたいですね」
K
「あとはフェスですね。このまえ野外でやってきたんですけど、お客さんも気持ちよさそうだったし、僕らも気持ちよく演奏できて。またやりたいです」
H
「毎週夏フェスでもいいです(笑)」
──
演奏していて違うんですか?
H
「開放感がぜんぜん違う。自分自身が行くのも好きなので、行きたいし出たいしっていう」
K
「あとやっぱりあのお祭り感がいいよね。みんな楽しそうな中で鳴らせるっていうのは幸せなことだなと」

 

 

LUCKY TAPES 『The SHOW』(CD)

2015年8月5日(水)発売
価格:2,160円(税込)
Rallye Label

1. All Because Of You
2. 揺れるドレス
3. Touch!(album version)
4. 平和と魔法
5. Peace and Magic(album version)
6. FRIDAY NIGHT
7. 夜が明けたら
8. Gun

『The SHOW』発売記念全国ツアー

9月11日(金) 東京 渋谷WWW (ワンマン)
10月2日(金) 大阪 Pangea
10月3日(土) 名古屋 Lounge vio
10月23日(金) 札幌 Bessie Hall
11月7日(土) 福岡 keith Flack
11月8日(日) 宮崎 Live House ぱーく
11月14日(土) 富山 HOTORI
11月15日(日) 金沢 アートグミ