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THINK PIECE

BENJAMIN DIAMOND 『Cruise Control』

ベンジャミン・ダイアモンドがソウルをこめたニュー・アルバム

08 9/3 UP

Text&Photo:Shoichi Kajino

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やはりあなたの音楽の肝は「ソウル」なのですね?
「もちろん。いまだに僕の一番のスターは若き日のマイケル・ジャクソンで、なんといっても『スリラー』の時期の彼の音への憧れは強いよ。あのブラックネスだけではなく、僕の声を使って、ソウルのあるものを作りあげたいと思っている」
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今回アルバムのジャケットはギィ・ペラート氏(デヴィッド・ボウイの『DIAMOND DOGS』のジャケットや、エアブラシでリアルなロックスターを描いた『ROCK DREAMS』といった一連の作品、さらにコミックでも有名なイラストレーター、コミック作家)によるイラストなのですね。
「そう。実はギィ・ペラートという人は、僕にとってとても重要なアーティストなんだ。そもそも僕の父の古くからの友人なんだけど、子供の頃の僕にとっては彼の作品集『ROCK DREAMS』はバイブルのようだった。ページを切り抜いて、壁に飾るほどに彼のあのタッチのイラストが好きだったんだ。『ROCK DREAMS』で音楽に興味をもって、音楽をはじめたと言っても過言ではないんだよ。実は前作『Out of Myself』のときに、アルバムのジャケットをお願いしたくて父にもらった番号に電話したんだけど、彼の声が聞こえた途端に受話器を置いてしまった。僕は話せないほどに緊張してしまって…。そして今回ようやくその夢がかなったんだよ」

 

今回は東京・大阪・名古屋・岡山と4人編成のライヴセットでツアーをまわったベンジャミン・ダイアモンド。もちろんピークでは「MUSIC SOUNDS...」を披露するなど、3年前の来日以上に熱いステージを披露した。現在パリではライヴだけにとどまらず、マンスリーで新たなパーティもスタートし、ソウルフルなDJとしても活動しているという。さらに最近ではフレンチ・エレクトロ界のネクスト・ジェネレーションを代表する若干23歳の DatAとも親交が深く、まもなくリリースされるであろう彼のデビュー・アルバムにもヴォーカリストとして参加している。それとは別に彼とのコラボレーションによるニュー・プロジェクトも既に進行中だという。世代を超えてリスペクトを集めるベンジャミン・ダイアモンドの新しい歌を聴いてほしい。
(取材協力:Primitive Inc.)

 

『Cruise Control』

BENJAMIN DIAMOND

発売中
(KING RECORDS )