honeyee.com|Web Magazine「ハニカム」

Mail News

THINK PIECE

NEW SCHOOL OF THE ELECTRO

ネットを介して共鳴する日仏エレクトロ・ニュー・スクーラーが語る
「次なるムーブメント」

08 3/19 UP

Text&Photo:Shoichi Kajino Special thanks:Primitive Inc.

今やエレクトロ〜ニュー・レイヴ周辺のニュー・ジェネレーションを一手にとりまとめるニッポン代表のターンテーブル・ロッカー、DEXPISTOLS。もはやクラブのターンテーブルをジャックするだけでは飽き足らず、先頃ついに初となるメジャーからのミックスCD『LESSON. 04 "APPLE"』 をリリースした。そしてこの"LESSON. 04" リリース・ツアーの皮切りとなった代官山AIRのフロアにスペシャル・ゲストとして登場したのは、フランスからエレクトロ界のアンファン・テルブル、 SURKIN。日仏エレクトロ・ニュー・スクーラー同士の首脳会談をお届けする。

*日仏ニュー・スクーラー代表による白熱する対談の前半は、2008年3月17日に発売された雑誌版ハニカム「honeyee.mag(ハニマグ)VOL.4」P120-P121に掲載しています。

近い将来、アーリー'90sアーティストが本格的に来る


──
今回のMIX CDのジャケットで使われているリンゴって?
DJ DARUMA(以下:D)
「今までブートで"LESSON"シリーズというのを作っていたんですけど、今回一般の人も聴ける状態になって初めての"LESSON"ということで学校の英語の授業で初めて習ったappleを使ったんです」
SURKIN(以下:S)
「フランスでもappleを一番最初に習うよ(笑)」
──
DEXPISTOLSは音もデザインも自分たちですよね?
D :
「はい。リンゴをスーパーで買ってきてデジカメで撮って」
DJ MAAR(以下:M)
「あ、そのリンゴ、まだうちの冷蔵庫にはいってるよ…(笑)」
──
DEXPISTOLSの二人からSURKINに質問がある?
M :
「SURKINの新曲のことで、僕ら的にはアーリー90’sハウスを感じたんだけど、そういうのは意識しているの?」
S :
「僕はオールド・スクールなハウス・ミュージックが大好きでそういう曲をたくさん作ってたんだ。でも今は皆オーバー・コンプレスな曲ばかりリリースしているでしょ? みんなが自分流の『WATER OF NAZARETH』(注:オーバー・コンプレスのJUSTICE代表トラック)をつくってるでしょ? マイスペースで皆が同じ音ばかり乗っけてるから、僕は新しいドアを開きたかったんだ。『White Knight Two』はアーリーハウスだし『Next of Kin』は'80sなダウン・テンポな曲になってる」
M :
「でも'90sハウスというにはSURKINは若過ぎない?」
S :
「小さい頃からナイトクラブに通ってた訳じゃないよ(笑)。'90sハウスは3年くらい前から聴いてる。今僕らが聴いている音楽がどこからきているのかというものにすごく興味があって、オールド・スクールなハウス・ミュージックやエレクトロのクラシックを探し始めたんだ」
──
"LESSON"というタイトルはネクストの音をリスナーに教えていきたいというところからきているんですか?
M :
「いえ、単純に自分達のパーティーで盛り上がって欲しい、というところなんですけどね。だから僕らがそんなに早いことをやっているという意識はなくて」