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確かな音楽性と知性を備えたエヴリバディ・エルスが放つ
“ウルトラ・ポップ・サウンド”

08 4/30 UP

Text:Mayumi Horiguchi Photo:Eric Bossick

1994年から2001年まで活動しており、日本盤も発売され、当時のピュア・ポップ・ファンの心をがっしり掴んでいた4人組バンド、プッシュ・キングス。メンバー全員が、全米一歴史の古い超名門大学で、世界的に有名なハーヴァード大学出身ということも話題になった。このバンドで、兄であるフィンと交互にヴォーカルを担当していたキャリック・ムーア・ギャーティ(Vo/G)が、プッシュ・キングス解散後にスタートさせたのが、エヴリバディ・エルス。プッシュ・キングス同様、キャッチーな王道ポップ・サウンドを、しっかりとした演奏力で聴かせ、魅せてくれる。

「今から5年前ぐらいかな。確か2003年に始めた。当時のメンバーは今とは別の人たちで、それからも色々入れ替わりがあったし、2〜3年の間は、レコーディングも全然しなかったんだ。プッシュ・キングスの場合は、大学が同じメンバーでやってたけど、現在のバンドに関しては、同じ音楽が好きで、しかも一緒に楽しく演奏できる仲間を探す必要があったんだ。けっこう時間がかかったけど、やっと今のメンバーを見つけたよ」と語るキャリック。現メンバーは、彼とマイキー・マコルマック(Dr/Vo/Keys)、オースティン・ジェームズ・ウィリアムズ Ⅲ(B/Vo)の3人。自主でEPをリリースし大絶賛された後、デビュー・アルバム「エヴリバディ・エルス」をリリース。ここ日本でも、外資系CDショップを中心に話題となり、じりじりとファンを増やした。

今年2月27日には、そのデビュー作に収録された全曲のアコースティック・ヴァージョンにカヴァー曲を加えた日本限定アルバム「ワン・アンド・ア・ハーフ」を発表。これに先立つ今年1月、遂に初来日を果たした3人に「美青年バンドゆえの悩み」&「ロッカーに高い知能が必要か?!」といった、ある意味、禁断(?!)の質問をはじめ、色々と聞いてみた。

 

──
プッシュ・キングスでの来日以来、久々の日本ですよね。
キャリック(以下:C)
「そう! 今回エヴリバディ・エルスとして来日できて嬉しいよ。僕らみんな日本好きだし。オースティンは、日本のアニメも大好きなんだよね」
オースティン(以下:A)
「うん。日本人の女の子と結婚して、日本に住もうかな(笑)」
──
そういえばキャリックは、プッシュ・キングスの解散後、ベックの「セックス・ロウズ」のPVに出てたよね。同じくプッシュ・キングスだったマット・フィッシュベックも、映画「あの頃ペニー・レインと」に出てたけど。
C :
「うん。実は僕も出てたんだよ、あの映画。デヴィッド・ボウイのライブ・シーンの客のひとりとして。でも編集段階でカットされちゃったからね」
──
まだ、そういう活動もしてるの?
C :
「いや、ここ3年ぐらいは、3人ともバンド活動に専念してるよ」