08 7/9 UP
Text&Photo:Shoichi Kajino
'70~'80年代のロックのレファレンスをごちゃ混ぜにして現在のパリに産み落とされたような、そんな不思議な魅力で目も耳も釘付けにしてしまうフレンチ・ロック・バンド、FANCY。スーパー・スキニーにアフロ・ヘアのジェシー、ニュー・ロマンティックな風貌のライ、そして性別さえも非公開、取材中は一言も発しないというモム…と、他のどんなバンドにもたとえようのないような強烈な個性を持った3人だ。
ハイトーンなヴォーカルとスウィートなメロディが絡むグラマラスでファンキーなロックは一度耳にこびりついたら離れない。ジェシーは昨年のダンス・フロア~ラジオのワールドワイド・アンセムともいえるJUSTICEのヒット曲『D.A.N.C.E.』の共作者であることからも、そのキャッチーなセンスは実証済みである。さらにそのJUSTICEをして「世界最強のバンド」といわしめ、ツアーのサポートにも指名しその“魅せる”ステージでオーディエンスを熱狂させてきた。すでに夏にはフジロックでの再来日も決まっているという彼らが、デビュー・アルバムのリリースにあわせて急遽来日した。タイトル『LES ROIS DU MONDE』は『THE KINGS OF THE WORLD』の意味である。自ら自信満々に「世界の王者」を名乗る彼らの話しを聞いた。