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The Gossip

ポップカルチャーにおいて現在最も注目されるThe Gossip のBeth Dittoが語る「シーンにおける自身の姿」

08 1/21 UP

Text:honeyee.com Photo:Shoichi Kajino(atelier L'APPAREIL-PHOTO)

同性愛者の立場から米ブッシュ政権を批判したメッセージソング『Standing In The Way Of Control』のスマッシュヒット、さらにNME誌で自身の巨体をヌードで披露するなど、そのセンセーショナルな存在感で一躍、時の人となったThe GossipのヴォーカリストBeth Ditto。バンドのメジャーデビューも決定し、今最も注目と期待を集める彼女がミュージックシーン、ポップカルチャーにおける自身の姿を語る。

The Gossip/ザ・ゴシップ

1999年、米国アーカンソー州にて結成。ヴォーカルのBeth、ギターのBrace、ドラムのHannahによる3ピースバンド。2007年、米コロンビアとのメジャー契約を発表。今回、Rick Rubinをプロデューサーに迎えたライヴ・アルバム『Live In Liverpool』をリリースした。また、2008年にはメジャー初のスタジオ・アルバム発表を予定するなど、今後の世界的な活躍が期待される。
Official Site: http://www.gossipyouth.co.uk/
MySpace: http://myspace.com/Gossipband

 

あらゆるものが受け入れられるべきだと思う


──
日本では『KITSUNE MAISON 3』に収録された『Standing In The Way Of Control』のSOULWAXリミックスがクラブシーンで大ヒットし、エレクトロ、ニュー・レイブ・シーンにおいてThe Gossipの名前が広く知られる一方で、インディペンデントなロックシーンと関連した部分は意外に聞こえてこないんですね。あなた自身は、The Gossipがエレクトロ、ニュー・レイブ・シーンでヒットしている現状に対して自分自身の活動スタンスとのギャップを感じたりすることはありますか?それとも逆にジャンルを横断することのメリットを感じますか?
Beth Ditto(以下B)
ギャップというのは感じないですね。ロックとダンスミュージックの双方はクロスオーバーしている部分が多くて、ダンスミュージックとロック、パンクがすごく混ざり合っているシーンがある。昔の話でいうと、Joy Divisionや、Lost Candyはディスコで踊れる音楽だったりしたし。(リミックスを手がけた)Trevor Jacksonも、The Gossipをどのように知ったのかといえば、リミックスではなく、Kill Rock Starsというレーベルからの影響が大きくて、実際、Playgroupだって、Kill Rock Stars所属のBikini KillのバンドメンバーでもあるKathleen Hannaがヴォーカルで参加してたりするわけで。音楽シーンの中はすごく混ざり合っているから、全く違和感は無いですね。どちらかといえば、リスナーの側がジャンル分けを好むだけで、実は中心をみてみると全てが繋がってたりするんですよ。
──
自分達の曲のリミックスがクラブでプレイされているというのは非常に喜ばしいということなんですね。実際、毎晩かかってますよ。しかも、みんな合唱しています(笑)。
B :
あらゆるものが受け入れられることが大切なことだと思うんです。色々なものがそうあるべきだと思っている。偏見とまではいかないにしろ、『この曲はダンスミュージックの要素が入っているから僕は聴けない』とか、逆に『ギターが使われているから僕は聴けない』と言う人がいるけど、そういうことではなくて、全てをひっくるめた色々なものが受け入れられるような状況ができたらいいなと。