Smart Bands to Watch
VOL.6 HOT CHIP
掴めそうで掴めない英国エレクトロ・ポップの不思議
08 10/24 UP
Text:Yu Onoda Live Photo:Ryota Mori
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- しかも、アルバム完成後はツアーのみならず、あなたとジョーはDJユニットのグレコローマン・サウンドシステムであったり、DFAから変名プロジェクトのBOOJI BOY HIGHでの作品リリース、あるいはリミックスであったりと、課外活動も積極的に行っていますよね。そうした活動のモチベーションはどこから来ているんですか?
- 「僕らはホット・チップだけに長年時間を費やして、ある程度の成功を収めたことで、ライヴやこうした取材なんかに時間が取られるようになって、逆に時間が貴重に思えるようになってきたんだ。だから、少しの空き時間をいかに有効に使うかは課題でもあって、フィリックス(・マーティン:ドラムマシーン担当)は他のスタッフと映画を作っているし、ジョーはプロデュース業、僕はオーエン(・クラーク:ギター/シンセサイザー担当)との音楽制作、アル(・ドイル:ギター/シンセサイザー/パーカッション担当)はアルでLCDサウンド・システムに参加したり、彼個人の活動がある。そういう音楽に限らない、それぞれの経験をまたバンドに持ち寄ることでホット・チップの作品もまた変化していくだろうし、決まりきった方程式に陥ることもないだろうね」
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- ちなみに今後控えているプロジェクトは?
- 「こないだ、ロバート・ワイアットと一緒にレコーディングしたんだ。ヴォーカルや音を足して『Whistle for Will』と『Made in the Dark』、『We're Looking for a Lot of Love』の新しいヴァージョンを作ったよ。あと、一時期、カイリー・ミノーグとレコーディングしたっていう噂が流れていたけど(笑)、それはないね。彼女は確かにナイスだけど会ったことも話したこともないんだ(笑)。それよりも僕らにとってはロバート・ワイアットに会うことの方がよっぽどエキサイティングさ」