Smart Bands to Watch
VOL.4 THE TEENAGERS
シニカルなポップを奏でる確信犯的ピーターパン症候群
08 10/14 UP
Text:Misho Matsue
- ──
- バンドを結成して以来、この数年で周りの環境含め、どんなことが変わりましたか?
- Q/M/D
- 「もう、全てが変わったよ」
- Q :
- 「特に僕はそれ以前はオフィスで普通に働いていたしね。そして通常、バンドはクラブやライブハウスで経験を重ねるうちにレーベル関係者に見初められてデビューしたりすると思うんだけど、僕たちの場合はMyspaceに曲をアップしていただけで一度もライブをしたことがなかったんだ。だから最初の頃はオーディエンスの期待に応えるのに精一杯だったね」
- M :
- 「でもライブの回数を重ねるうちに少しずつ自信がついてきて、今ではきちんと演れてきていると思うよ」
- ──
- もしかしたらMyspaceジェネレーションの特徴なのかもしれませんが、バンドとして活動しながら他のアーティストのリミックスにも意欲的ですよね。
- Q :
- 「バンドとリミックスとでは全然違うんだけど、リミックスに関しては、他人の部屋に入り込んでレイアウトを変えてしまうような感じで楽しんでいるよ」
- ──
- それから、ザ・ティーンネイジャーズといえば、ビジュアルイメージが印象に残ります。レコードやCDのアートワークはDIYスタイルだし、PVにもこだわっていますよね。特に「Homecoming」は70年代風というか『ヴァージン・スーサイズ』というか……。
- Q :
- 「バンドにまつわるビジュアルは、音と同じように僕らのアイデンティティを示すものだと思うんだ。例えばJusticeだったら十字架がトレードマークだけど、人によっては十字架を見るたびに彼らのことを思い出すかもしれない。そういう意味ではビジュアルにはすごく意識的なつもりだよ」
- D :
- 「それに僕たち自身がアートワークにも携わることで、やりたいこと、伝えたいことがブレずにすむんじゃないかな」
- Q :
- 「『Homecoming』のPVイメージについては、監督のKinga Burzaのアイディアなんだ。彼女はKaty PerryやKate NashのPVも手がけているんだけど、そもそも僕らはKate NashのPVを見て、MyspaceからKingaにコンタクトしたんだよね」
- ──
- 3人とも日本に来るのは初めてだと思うのですが、どんな印象を持ちましたか?
- Q :
- 「クレイジーだね。別世界に来たみたいだよ」
- D :
- 「みんな丁寧で親切だし、ヨーロッパとは全然違うんだ」
- Q :
- 「日本のイメージといえば『ロスト・イン・トランスレーション』を挙げる人も多いんだけど、僕たちは今のところそういう経験はしていないし」
- M :
- 「今回は慌ただしくてゆっくり見て回ることはできなかったけど、またツアーで戻って来たいね」
- ──
- サマーソニックでのステージはいかがでしたか?
- M :
- 「すごくよかった。オーディエンスは飛び跳ねながら一緒に歌ってくれるし」
- Q :
- 「パリのフラットで酔っ払って作った曲をはるばる日本までやってきてプレイしたなんて、まだ実感が湧かず信じられないんだ」
- ──
- 今後のビジョンについて教えてください。
- M :
- 「今セカンド・アルバムに着手し始めたところだよ」
- Q :
- 「今回のサマーソニックはCOLDPLAYがヘッドライナーだったけれど、次回はCOLDPLAYの後に大トリとして出演しようかな(笑)」