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THINK PIECE

Luminous Halo~燦然と輝く光彩~

Port of Notesの5年ぶりとなるニューアルバムが発売

09 11/30 UP

Text: Tetsuya Suzuki

──
小島さんにとっても、畠山さんというボーカリストの存在はPort of Notesのファクターとして大きいのではないでしょうか。
K :
「僕は(畠山)美由紀ちゃんのことをあまりボーカリストとしては捉えていないんですよね」
H :
「あ、そうなんだ(笑)」
K :
「カテゴライズできない不思議な存在という意味で。例えば信近エリさんのバックでギターを弾くとなれば、もちろん信近さんがボーカリストだと認識できる のですが、Port of Notesとして美由紀ちゃんと演奏する時はそういう感じがしないというか。こうしなければならないという縛りもなく、自由な流れの中で一緒に曲も作る し、特に二人の役割というのは意識していないです」
──
今回、大貫妙子さんや曽我部恵一さんに作詞のオファーもされていますが、それもお二人のアイディアなのでしょうか。
K :
「去年ジェシーが来日して、彼のバンド、サニーデイ・サービス、そして僕たちを含めた何バンドかでライヴをやったことがあったんですけれど、その打ち上げで久々に曽我部くんに会って。そこで美由紀ちゃんと曽我部くん、2人の酒飲みがついに出会ってしまったんですよ(笑)。以前から曽我部くんの作品はすごく好きだったから、ぜひ詞を書いてもらいたくて、二人でその場でお願いしました」
H :
「ゴリ押しでしたけれど(笑)」
K :
「大貫さんへの依頼はもともとはディレクターのアイデアだったのですが、一度、大貫さんから美由紀ちゃんの家に電話がかかってきたよね」
H :
「その時は電話の前で正座、くらいの気持ちでした(笑)。曲は先にできていて、そこに詞をつけて頂いたのですが、大貫さんの歌詞はピッチが取りやすくて不思議でしたね」
──
そういった試みも今回のアルバムに華を添えていますよね。ジェネレーションは違えど、大貫さんも曽我部さんも、日本のポップスのDNAを脈々と継承している存在ですし。ただお話を聞いていると、久々の新作ということでいくつか気分を変えた部分はありつつも、結果的にPort of NotesはやはりPort of Notesだった、という感じなのでしょうか。
K :
「美由紀ちゃんとジェシーのバンドが一緒にライヴをやった時、僕もゲストで出演してPort of Notesの曲を3曲やったんです。彼らとPort of Notesのセッションはそれが初めてだったのに、まるで僕たち二人のバンドかのようにすごくすんなり入ってくれて、出る音も自然だったんですよね。もちろんジェシーが色付けしてくれていたんですけれど。そのニューヨークバージョンが今回のアルバムなのかな、という気がします」

 

『Luminous Halo(ルミナス・ヘイロー)~燦然と輝く光彩~』
Port of Notes

(rhythm zone)

2,800円[税込]