cross point
日本の写真カルチャーに送り出す、ニコイチ写真という試金石
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Text: Takeshi Kudo (Rocket Company*/RCKT)
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- 海外では、さらにもう一歩、先に行っているのに、ということですよね。
- 「そうそう。例えばファインアートの世界で、なぜ写真が通用するのかと言えば、実は何を撮ったかなんてあまり関係なくて、評価されるのはコンセプトの方だったりする。写真を前にいかに面白いことを言えるかどうか。最後は写真家その人のバイタリティが評価されるわけじゃないですか。じゃあ、自分が面白いことを言っているかと問われれば、まだまだだったりするんですけど(笑)」
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- P.M. Kenさんの作品をきっかけに、こういう写真もアリなんだというふうになれば、日本の写真文化が一歩先に進むかもしれないですよね。
- 「そうなってほしいですね。でもたぶん、何の勉強も予備知識もなくこの作品を見た人は、まず最初にどこではめてあるのかという部分を見ると思う(笑)。それも見どころのひとつではあるので、全然構わないんですけど。でも、僕が表現したいのは、2つのものがひとつになっている違和感だったりする。今、世界がフラット化するグローバル化すると言われていて、それが歓迎されている空気がありますが、それは本当にいいことなの? とも思うんです。村から街、街から国、国から世界となったとき、それぞれの文化が持つ街のランドスケープは均一化の方向に進みますよね、当然。人が社会の中で合理性を追求していくと、どんな文化を背負っていても、街はシステマティックに同様の機能を備えていくんじゃないか。発展の行き着く先に何があるのかはわかりませんが、僕がやっていることは、それぞれの成長過程を照らし合わせるという意味もあるのかな、という気もしています」
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- 今後もこのシリーズは続けていく予定ですか?
- 「今回やった都市から広げていくと思います。人の暮らしで縛るのであれば、もっと田舎のランドスケープでもいいし、もしくは時代をさかのぼっていくのも面白いかもしれない。アイデアとしては、いろいろな広がり方を考えています。直近では、このヨーロッパ編の次にアメリカ編をやりたいなと思っていますけどね」
P.M.Ken cross point
会期 : 2010年5月14日(金)~5月26日(水)
会場 : GALLERY SPEAK FOR
東京都渋谷区猿楽町28-2 SPEAK FOR B1F T.03-5459-6385
開館時間 : 11:00~20:00 最終日のみ~18:00 木曜休廊 入場無料
http://www.galleryspeakfor.com/