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THINK PIECE

私たちのチャレンジが誰かを救う

Jessica Michibata × Jun Takahashi × Yu Yumoto

10 12/10 UP

photo:Shoichi Kajino text:honeyee.com

道端ジェシカと高橋盾が今月それぞれの「チャレンジ」を行う。
ジェシカは19日にオーストラリアでのトライアスロン、高橋は12日にハワイ・ホノルルマラソン。
そして2人のトレーニングのコーチを務めるのは湯本優。その湯本の呼びかけで、
彼がボランティアで代表理事を務めるファンドレイジング・サイト「JustGiving」で2人は自分たちのチャレンジに賛同、
応援をする人たちからの寄付を呼びかけている。日本では「寄付」と聞くと、どこか堅苦しく他人ごとのように思えるが、
彼らの様子からは、チャリティーのイメージを変える、親しみやすく楽しげな雰囲気が伝わる。
「チャレンジ」を目前に控えた彼らが語る新感覚チャリティー「JustGiving」の可能性とは?

 

──
まず、JustGivingというサービスについて教えてください。
湯本優(以下: Y )
「2001年にイギリスで始まった、寄付を集めるプラットフォームとなっているウェブサイトです。これまでは、より大きな寄付を行うために、友人などに協力を呼びかけて、お金を集めるのには結構な労力がかかっていたのですが、JustGivingではサイト上に自分のページを作って、そこから多くの人に声をかけるということが簡単にできるんです。そこで集まったお金もJustGivingが代行して、指定の支援先団体に自動的に送金される形になるので、面倒な手間が一切かからないんです。そして一番の特徴は寄付する人は寄付を促している人の何らかのチャレンジに対して応援の代わりに寄付をするということ。そのチャレンジというのは様々で、禁煙や禁酒、マラソンから、結婚という人までいます(笑)」

──
インターネット時代ならではの新しいチャリティーのスタイルですね。
Y
「そうですね。イギリスの事例で、ハイチで震災があった時に、7歳の男の子が自分にも何かできないか、とお母さんに相談したんです。そこでお母さんはJustGivingをすすめたそうで、その男の子は2日余りで2,000万円弱のお金を集めることになったんです。もしその子が道で募金箱を持って呼びかけをしていたらそんなに集まることはなかったでしょうから、これがインターネットのすごいところですね」
──
自分が何かにチャレンジする時のモチベーションにもなりそうですね。
Y
「そういう人もすごく多いですね。本来は応援したい団体を支援するためにチャレンジする、という流れだったのですが、最近はその逆説的なことも増えています。自分のチャレンジにチャリティーという付加価値がつくことで、それがモチベーションになるという話はよく聞きますね」
道端ジェシカ(以下: J )
「日本はこんなに恵まれている国なのに、チャリティーに対して関心が薄いですよね。社会に対して何かしたいけど、どうしたらいいか分からないという人にもJustGivingは素晴らしいサービスです。自分が発信源となってJustGivingにページを作るのもいいし、誰かをサポートする形で寄付をするというのもいいと思います。どんな形であれ、チャリティーという文化がもっと日本に根付いていけばいいなと思います」

 

──
ジェシカさんは何故JustGivingに参加されたんですか?
J
「元々サイトの存在は知っていて、面白いサイトだなと思っていました。そして今回私がトライアスロンに挑戦するとなった時に、海外のファンの方からチャリティーも兼ねているのですか?と聞かれたんです。それで、せっかくならそうしたいと思ってJustGivingに参加しました。やろうと思えば個人的にチャリティーを管理することもできるだろうけど、JustGivingは何より簡単で、多くの人に発信できるから良いですよね」
高橋盾(以下: T )
「自分はJustGivingについては優君から聞くまで知らなかったし、本当はチャリティーとかいう柄ではなかったんだけど、これならすんなり入れるなと感じましたね。それに厳選された機関がやっているので、寄付する時の不安感なども無いのが良いですね」
Y
「もちろんチャリティーは社会貢献だけど、自分の人生を豊かにするツールの一つでもあると思うんです。海外では皆がそういう感覚で楽しみとしてチャリティーに取り組んでいるんですよ。僕はお二人にこのJustGivingでのチャリティーの話を持ちかけたとき、すごく話しやすかったんですよ。名前が売れている人には世間体や評価を気にする人も多いと思うんですが、お二人はそういったものを全く気にせず、自分の考えを素直に行動に移す方々なんだな、と思いましたね。チャリティーだけじゃなく、マラソンやトライアスロンに挑戦するということもそうですし」
T
「トライアスロンに挑戦ってすごいよね」
J
「絶対フルマラソンの方が大変ですよ。4時間も同じ動きをし続けるなんて、私にはできないです(笑)。体力だけではなく、すごい精神力が必要ですよね。高橋さんのブログには毎回その日走った記録が書かれているじゃないですか。それを見るといつも驚かされますから。”え〜!30kmも走ってるの〜!?”みたいな(笑)」
T
「でも最初は30分しか走れなかったからね。それをコツコツ続けてきて、やっと今のレベルまでこられた。だからマラソンは続ければ誰でもできる。けど走ったり泳いだりするトライアスロンはやっぱりすごいよ。僕はもともと泳げなかったんだけど今年の夏に練習したから、来年にはトライアスロンにも挑戦したいな」
J
「是非一緒に出ましょうよ。来年の8月7日にロンドンのハイドパークでトライアスロンの大会が開かれるんですよ。パークの中を走って泳いで、自転車でバッキンガム宮殿を目指して、そこから戻ってくるんです。私は泳ぎが750m、バイクが20km、マラソンが5kmのスプリント部門に出るんですよ」
T
「それならいけそうだけど、泳ぎが不安(笑)」