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THINK PIECE

BRODINSKI × KIRI × SAM TIBA

大注目のフレンチダンスミュージックレーベル『BROMANCE』。

14 6/24 UP

photo & text: Shoichi Kajino

昨年リリースされたKanye Westのアルバム「Yeezus」ではDAFT PUNK、GESAFFELSTEINとともに共同プロデュースを
行うなど、そのキャリアを飛躍的に躍進させているBRODINSKI。そして彼が主宰するレーベルBROMANCE RECORDSは
設立からわずか3年で数々のヒット作を生み出してきた、現在最も注目されるダンスミュージックレーベルの一つ。
今回はかねてよりBRODINSKIやフランスのシーンと親交の深いKIRI、さらにCLUB CHEVALのSAM TIBAを含めた対談を
通し、国内ではまだ謎に包まれたBROMANCE RECORDSの全貌に迫る。

 

──
BROMANCEとREVOLVERとのコラボレーションの経緯を教えてください。
BRODINSKI (以下:B)
「KIRIとの付き合いは長くて、ずいぶん前から何か一緒に作りたいとは思っていたんだ。今回、日本でコンピレーションのリリースやツアーのタイミングもあったから、ジャケットやTシャツを一緒にリリース出来ないかと…」
KIRI (以下:K)
「BROMANCEをプロデュースしているマニュから、簡単に作れるTシャツやスウェットではなく、ちゃんとしたクオリティのジャケットを作りたいと話をもらったんです」
B
「せっかくKIRIと作るんだから、ロゴを乗せただけのTシャツではもったいないと思って、やるならとことんこだわったものにしたかったんだ。日本はファッションとカルチャーがうまくリンクできているから、これはうまくいくと確信出来たんだよ」
K
「発売前にプロモーション用としてBROMANCEのメンバー全員分のジャケットをパリへ送ったんだけど、すぐにみんなが着た写真をインスタにアップしてくれてたから嬉しかったよ」
──
BROMANCEはスタートしてしばらく経ちましたが、このタイミングでのリリースについて教えてください。

B
「BROMANCEはスタートしてもう2年半になる。これまではトラックやEPを中心にドロップしてきたけれど、コンピレーションでまとめるにはちょうどいいタイミングだと思ったんだ。メッセージはひとつ:これが今のBROMANCE!ということだけ。これを聴いてもらえば僕たちのことを分かってもらえる内容になっていると誇りを持っている」
K
「彼らの魅力を伝えるのに最適の選曲になっているし、2枚組というヴォリュームもとてもいいと思う」

 

B
「1枚はベスト・オブ・BROMANCEという内容で、もう1枚は未発表トラックをまとめたんだ」
K
「CDは日本限定だし、こうゆうコンピレーションは未発表曲の有無も重要だよね」
B
「世界中が日本のことを羨んでいるよ!1曲目はCLUB CHEVALの全アーティストのイントロダクションから始まるのがとても気に入っている」
──
SAM TIBAもそうだけれど、CLUB CHEVALのメンバーはMARBLEのクリューともとても近い場所にいますね?
B
「うん、今のパリはお互いが協力的でいいムードにある。MYDやCANBLASTERもMARBLEでリリースしながら、

いっしょにパーティをやったり、そもそも僕らのスタジオは、パリの10区の同じ建物の中にあるんだ。PARA ONEもSURKINもJACKSON(AND HIS COMPUTERBAND)もいる。そこにはいいエネルギーがあって、コンペティションはない。大きなファミリーみたいなんだ」
K
「その建物には何度も遊びに行ってるけど、それぞれ部屋ごとにみんなの個性がでていて、本当に良い雰囲気だよね。そして去年は、BROMANCEのオフィスにも行ったけど、他のレーベルにはない強力な結束力や組織力を感じたね」
B
「レーベル、マネジメント、クラブ運営、マニュというパートナーと、いろいろな事業を行なってるんだ」
──
BROMANCEには昨年注目を浴びたゲサフェルシュタインというアーティストもいます。
B
「彼とはずいぶん前から一緒に仕事をしてきたもうひとりのパートナー。よりダークで生真面目な音楽をつくっている。同じではなく、違いがあるからこそ、認め合えるんだと思う」
──
当初からあなたをフックアップしてきたED BANGERについては?
B
「彼らはまさにBIG BROTHERとしか言いようがない。僕がまだ無名な頃からDJ MEHDIとPEDRO(BUSY P)がすべてサポートしてくれたんだ。MEHDIは今でも僕にとってのメンター(指導者)であるし、彼らの存在は常に目標のようでもある」