t-Ace
和製ヒップホップの新旗手、
t-Aceが語る
"Real Hip Hop"
08 9/29 UP
Text:honeyee.com Photo:Kentaro Matsumoto
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- 自身のバックボーンから生み出されるストーリー性のある曲作りというのは、今後も続けていくつもりですか。
- 「そうですね。自分の好きなアーティストの曲もそういうものが多いですから。『孤高の華01』はそういう曲で構成されていますけど、実は10月にリリースされる『孤高の華02』に収録される曲は、01とストーリーがつながっていて。01と02の両方が揃うことで、はじめてファーストアルバムとして完成するんです」
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- 自身のバックボーンをストレートに曲に落とし込む。そのスタイルは「リアル」と呼べますよね。
- 「嘘ばかりのリリックを書く人がいるじゃないですか。そういうのは格好悪いんで」
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- ただ、曲がドープになり過ぎて聴く側に伝わらなくても駄目だし、かといってキャッチーでライトなものがいいかというと、そうではない。丁度良いバランスの曲を出せるアーティストは、海外でも日本でも、なかなかいませんよね。
- 「確かにそうですね。音楽が日々刻々と進化する中で、アーティストの方向性はどうしてもブレますし。BIGGIEやJAY-Zのようにメジャーとアンダーグラウンドの間で上手く立ち回って、両方からのプロップスを得るのは難しいと思いますけど、そういったことが重要なんだと思いますね」
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- 10月にリリースされる新作でも、前作に続き、決して良いとは言えなかった自身の環境がリアルに表現された曲がありますよね。普通、ヒップホップアーティスト、殊ハードコアな人達は厳しい環境で生きてきた時の「強さ」を強調しますが、『Dead The Past』にみられるように、t-Aceさんは正直に自身の「弱さ」を認めながら、ポジティブなメッセージを発しますよね。そのようなスタイルはどのように形成されたのでしょうか?
- 「それは実際に自分が弱い人間だからなんですよ。自分は強い人間だ、と思うよりも、弱いな、と思うことの方が多い。だから、『弱い人間だからこそ、自分はこう考える』ということがポジティブなメッセージになっているんだと思います」